第13話

「だって……、中で出されると、気持ちいいし……」

 果てていたモノが、その言葉一つで回復していくのを千里は中の感覚で感じとった。

「もう一回いいかな……」

 体勢を変えようとした瞬間、二人で被っていた布団がずれ、男の顔が露になり、ベット脇の照明の光が当たった。

 皺の浮かんだ顔に、汗が伝う。

 千里はそれを指で拭いさった。

「いいですよ。もう一回しましょう……、お義父さん」

 にやりと笑う義父の顔を見ながら、千里は微笑む。

 バカな男だ、避妊薬なんて飲んでないのに、信じやがって。


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