第2話 初動
どのくらい経ったのだろうか。
私は森を抜け、近くの町を目指していたのだが、一向に町が見えてこない。
途中に出会った、魔物を狩り、死体はマジックボックスに入れ後で換金できるようにしておいた。
そうして歩いているうちに一つの町に着いた。
「身分証を見せて下さい。」
ついて早々、受付でそう言われた。
正直に言って持っていなかった私はどうしようか考えたが、正直に話すことにした。
「すみません。持っていないのですが。」
「では、身分証発行に2000ゴールド必要です。ありますか?」
換金する予定だったので持っていなかった。
「手持ちがなくて、途中で狩った魔物を換金する予定だったものでして。」
そういうと、受付の人は流れるように書類を用意して渡してきた。
「これをもって、あちらの人に付いて下さい。」
とても素早く対応を終え、次の人を呼んだ。
私は、指示通りに動いた。
受付の人は犬の獣人の人だった
「すみません。こちらに来るように言われたのですが。」
「分かりました。書類を見せてください。」
私は書類を見せて、そして次の指示を待った。
「大丈夫です。こちらへどうぞ。」
私は、その人に付いていった。
すると、広い部屋に通された。
「こちらに出せますか?」
私は魔物をマジックボックスから取り出した。
あまり多くない量だった。
「ざっと見積もって、5000ゴールドでしょうか。すこしお待ちください。」
テキパキと仕事を行っていた。そうこうしているうちにどうやら終わったみたいだ。
「手数料を引かせてもらいまして、4500ゴールドになり、身分証明書の発行に2000ゴールドになりますので、2500ゴールドになります。」
こうして私は2500ゴールドを手に入れ、町に入ることが出来た。
*
とりあえず、今日の宿を決めねばならない。私はとりあえず、町の入り口近くにあった衛兵の詰め所に寄った。
「すみません。お聞きしたいことがあるのですが。」
そうしたら一人のガタイがいい男の人が出てきた。
「はい。何でしょう。」
「今、安い宿を探しているのですが、どこかありませんか?」
「そうですね。予算はどのくらいですか?」
たしかに言われてみれば予算か。どのくらいが普通の宿なのだろうか。
「普通の宿はどのくらいなのでしょうか?」
「そうですね。大体、1000ゴールドと言ったところでしょうか。」
「1000ゴールドですか。もう少し安いところはないですか?」
「そうですね。たしか、あっちの通りの【木漏れ日停】というのはどうですか?800ゴールドくらいで素泊まりできたはずです。」
「それはいいですね!ありがとうございます!そちらに行ってみますね。」
こうして僕は、今日泊まる宿が決定したのだった。
*
私は、衛兵に聞いたところの宿にやってきた。
なぜこんなに安いのか、行ったら分かった。
そこはめちゃくちゃ町の出入り口から遠いのだ。
そこに行くまでに、日が暮れてしまった。
町は、光の魔法石の街頭で明るく照らされている。
私は、受付に立ち寄ったが人がいなかった。
どうしようか、迷っていた時であった。
「いらっしゃいませ!何泊しますか?」
1人の女の子が現れた。お手伝いをしているのだろう。
「1泊したいのだが。」
「分かりました。800ゴールドになります。」
テキパキと処理していく少女に私は、称賛したくなった。
たぶん、お手伝いをして長いのだろう。
2階の奥の部屋に案内された。
「こちらになります。朝、9時にチェックアウトになります。」
私に伝えると、少女は持ち場に戻って行ったようだ。
*
私は部屋に入り、とりあえず休むことにした。
明日は、冒険者登録を行って、お金を稼ぐしかないな。
今日はいろいろと動いたから、寝るしかないな。
エルフは基本的に食事をしない。といっても全くというわけでもない。
ただ、少ないだけ。基本的にエルフは魔力を食していると考えた方がいい。
食べ物にも含まれているので、食べるが、あまり効率が良くないので得策ではない。
そこで、精霊からもらっている。
彼らは、純粋な魔力の塊だ。
そこに自我が芽生えると高位精霊と呼ばれる存在になる。彼らと私たちエルフは、共生の関係にある。
精霊が魔力をエルフに与える代わりにエルフは精霊を害から守る役割をしている。
翌日になり私は予てからの通りに冒険者として登録するためにギルドに行った。
そこで登録を行い、私は晴れて冒険者になった。
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