句読点でビートを刻んでいくぅ☆




 句点とは「。」です。

 当たり前すぎて自分をビンタしたくなりました。


 ちなみに「、」は読点です。

 ( ‘д‘⊂彡☆))Д´) パーン



 句読点は文章の区切りに打ちます。

 私は文章のリズムを作る時に重宝しています。


 そこで気をつけているのが、「ビートを刻みすぎないこと」です。

 やってみましょう。それでは、ミュージックスタート!



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 雲の中から引っ張り出した一枚の紙きれをずいと差し出され美人の迫力に負けておずおずとそれを受け取りふらつく視界で白紙にびっしりと書かれた赤文字の羅列に必死に目を凝らすが外国語に疎いので不慣れな文字に目が滑って全然理解できずにいると後ろから伸ばされた手が私から紙を取り上げた。



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 自作より引用。

 わざと一文を長くしてみました。本文にこんなのが書かれてたら、私は即ブラバします()

 じゃ、ここにビートを刻んでいくぅ☆ 


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 雲の中から、引っ張り出した、一枚の紙きれを、ずい、と差し出され、美人の迫力に負けて、おずおずと、それを受け取り、ふらつく視界で、白紙にびっしりと書かれた、赤文字の羅列に、必死に目を凝らすが、外国語に疎いので、不慣れな文字に目が滑って、全然、理解できずにいると、後ろから伸ばされた手が、私から、紙を取り上げた。



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 YO! YO! ビート刻みすぎて何が言いたいのか全然わかんないYO!


 ( ‘д‘⊂彡☆))Д´) パーン



 これはすっごく極端に刻んだ例。やりすぎ(笑)

 音読してみてください。リズムが悪くて読む気が失せます。


 それでは読みやすい文章に直していきましょう!

 読点は、劇的に読みやすくなるのです。

 じゃあ、置いてくぅ☆



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 (①)雲の中から引っ張り出した一枚の紙きれをずいと差し出され、(②)美人の迫力に負けておずおずとそれを受け取り、(③)ふらつく視界で白紙にびっしりと書かれた赤文字の羅列に必死に目を凝らすが、(④)外国語に疎いので不慣れな文字に目が滑って全然理解できずにいると、(⑤)後ろから伸ばされた手が私から紙を取り上げた。



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 いーじゃん! いーじゃん! スゲーじゃん!?(世代。私はリュ○タロスが好きでした)


 読点をどこに置くかは書く人の考え方によると思います。

 私の場合は、読点と読点の間で動作が一つ完了しているのを目安にしています。

 上の例でいくと


 ①紙が差し出され

 ②それを受け取り

 ③文字に目を凝らすが

 ④理解できずにいると

 ⑤紙が取り上げられた


 といった具合です。

 この法則で読点を打っていくと、どれだけ一文が長くても普通に読めるのです。


 ただ、読めるからと言ってながーーーーーーーーい文章が続くと「で、結局何をしていたんだっけ?」と、読者が迷子になります。

 それが目的で意図的にやるなら全く問題ないですが、意味もなく一文を長くするのは避けたいところ(添削AIにひたすら「一文が長い」と言われ続けた貴葵さん)。


 それじゃあ句点も活用して整えていきましょう。



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 雲の中から引っ張り出した一枚の紙きれをずいと差し出された。美人の迫力に負けておずおずとそれを受け取り、ふらつく視界で白紙にびっしりと書かれた赤文字の羅列に必死に目を凝らす。だが外国語に疎いので、不慣れな文字に目が滑って全然理解できずにいると、後ろから伸ばされた手が私から紙を取り上げた。



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 なんということでしょう。情報の伝達力が爆上がりした気がしませんか? というか、小説っぽくなった気がしませんか?


 よく「読点は一文に三つまでが望ましい」という話を聞きます。

 これは考え方を変えると「読点が三つ以上になる場合は一文が長い」ということ。上の整えた例文でもまだ長いと感じています。


 なるべく短く伝わりやすい文章で、でもチープじゃない。そんな文章を目指して、いつも頭を悩ませながら書いています。

 これがセンスでできる人、脳みそ交換してほしい……(切実)



 あと、読点の打つ場所で表現の意味が変わる場合も気をつけないとですね!


 ①青く澄んだ湖面は、美しく輝いた空を反射させた。

 ②青く澄んだ湖面は美しく、輝いた空を反射させた。


 美しいのは空なのか、湖面なのか。


 作者は当然わかっていても、読者に全てが乖離なく伝わるとは限らない。

 できるだけ正確な情報を伝えるため、初歩的な句読点でさえ気を配る。そんな私は当然ですが超遅筆です。


 こんなことを悩みながら書いている私の文章が読みやすいのかどうかは、読んでくださった方のジャッジに委ねます……_(┐「ε:)_



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