歪んでいしまっていた

 ただしくは「歪んでいた」あるいは「歪んでしまっていた」


 これも前回と同じで「こっちのほうがいいなと思って直したら、前の表現の一部を消し損ねた」パターン。「歪んで医師待っていた」になりそうなものですが、そういう誤変換にはならないのですね。


 この手のミスはWordさんだと親切に自動推敲機能で赤いもにょもにょが「おい間違えてんじゃねぇか、コラ」と高いお給料を払って雇った校正スタッフでもないのに教えてくださるので大変助かっております、はい。

 ただ、今も〔赤いもにょもにょ〕の〔にょもにょ〕の部分にもにょもにょがのたくっているように「ご指摘は大変ありがたいのですが、すみません、わざとそうしているんです」にまでもにょもにょしてくるのが、ちと難点。


 あ、青いやつもいたな。〔間違えてんじゃねぇか〕の〔間違えて〕と、〔そうしているんです〕の〔ん〕の下に出てきた。


 そうね、書き言葉として正確なのは「そうしてい〔る〕のです」ですね。でも、青もにょもにょ、わざとそうしているのです。ほら、ちゃんとカギカッコ使っているでしょう。エッセイでないミステリの応募原稿の場合、さすがに私もまだ地の文では〔ん〕ではなく〔の〕を用いているから、安心してくださいね。


 赤でも青でも、〆切間際とか、イライラしているときに出てくるとムキーとなるので、これからは「あのー、間違ってたらゴメンナサイ。ここのところ、おかしくないですかぁ?」と遠慮がちに伝えてくれているのだな、と寛容にとらえることにします。



〔付記〕

 おそらく小説講座などでは「ゆがんでいた」に直されるでしょう。〔しまって〕をつけなくても意味が通じるから短くしろ、不自然でないかぎり漢字はひらがなにしろ(ひらけ)と指導されるはず。

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