第11話 翔の汎宇宙均衡論と、核融合発電実証機完成

 翔はいつもの2人、斎藤と西川を横に、プロジェクターで自分の新理論を説明している。出席者は笠松教授と、すでに物理学第2教室の教授に昇進してい名波教授に加えて、物理学の修士課程以上の院生15人である。


 場所は、物理学科の入っている研究棟の小会議室である。

「……今まで説明してきたように、ここで表される式によって、現在の宇宙が安定状態を保っている限りは私の『汎宇宙均衡論』が成り立つのです。それは、この項で表す、力、さらにこの項の空間、さらにこの項の物質、次いでこの項の時間、最後の項のエネルギーの均衡の上に安定がある訳です。


 これらは、この指標に示すように相互に影響し合っています。つまり、物質がエネルギーに変換でき、そのことで力のバランスを変えるように時間も同様に空間、エネルギーと相互で影響し合っています。

 まあ、過去に、いや今でもですが統一場論というものがあり、これは4つの力と呼んでいる力のバランスのみを考えています。しかし、私の考えではそれは、空間的な相互作用といわゆる小さい相互作用にのみ通用する考え方であると思います」


 笠松教授と名波教授、さらに翔の薫陶を受けている斎藤はスクリーンを睨みながら深く考え込んで、翔の言うことを理解しようとしている。


「だから、私は『宇宙』と呼びますが、この我々が住んでいる世界そのものを理論的に表すには私の提示する『汎宇宙均衡論』が相応しいと考えています。しかし残念ながら、この均衡論を統一的に表す理論を展開するには私の能力が足りません。

 しかし、先ほど言った力、物質、空間、時間、エネルギーを相互に作用する因子として捉えることは、これらを限定的にでも相互関係を把握して、その上で我々の都合に合わせて操作することに有益です。


 事実、今回すでに装置化しつつある、プラズマ状態など極端な状態をつくることなく核融合の反応を起こす装置であるフュージョンリアクターは、エネルギーと物質の相互関係を理論化して、個々のあり方の規定することで装置化したものです。

 核分裂反応の抑制にしてもそうですし、物質から素粒子の操作として取り出すA型バッテリーの仕組みにしてもこの均衡論から導かれます。


 だから、統一的な理論は確立できないのですが、個々に部分的に有用な式を用いて理論化することで、有用な応用は多く見出せます。差し当たって考えているのは、重力という力の因子を空間の因子とエネルギーの因子を用いて操作することです」


 一旦翔が言葉を切ってところで、名波が聞く。

「というのは重力を操ることができるということかな?」

「いえ、必ずしもそうではないですね。この式で……」

 翔はスクリーンに式を映す。


「この式のこの項目に示すように、エネルギーを力に変えることは可能です。しかし、そのためには莫大なエネルギーが必要で、核融合炉があっても現実的ではありません。

 ですから、この項に空間の要素を挿入することで、重力を自由にいわば中和し、小さいエネルギーで大きな力を出すことが可能です」


「なるほど、ということは重力エンジンとも呼べる装置が出来る訳だ」

 笠松教授が言うが、翔は顔を顰めて首を振って言う。

「うーん、重力を作り出すものではないので、力場、そうですね。力場エンジンの方がいいような気がします」

 今度は名波が口を挟む。


「そうだね。この理論通りならそうなるな。だけど、装置化と言っても現時点では物質を介さずにエネルギーを力に変える方法はないぞ。

 だけど、仮にそれが出来たら大変な成果だけど……、だけどこの式からすれば、空間を介してエネルギーを使えば……」


「ええ、そうです。このように、エネルギーを使って磁場と電磁波で空間に働きかけることでいわゆる力場が出来ます。これは、推進力にも使えますが、一方で重力を中和というかカットすることにも使えます。

 ただ、極めて精密なコントロールが必要なので、人間が操れるものではないですね。例のCB1を2段階程度進化させなくてはならんでしょう。だけど、力場推進エンジンを積んだ万能機ができますよ。エネルギーはフュージョン・リアクター(FR)で十分に得られます。

 それに、FRで発生したエネルギーを直接力場とすることもできるはずです……、多分できるかな?うん、出来ますよ。つまり、FR炉を動力とした推進機関が出来る訳だ」


 そのような翔の話に今後は斎藤が割り込む。

「なるほど、どこまでも加速できる宇宙船が出来る訳ですから、アインシュタインの相対性理論における予測のように、光速に限りなく近づいて無限の質量になる、などという現象を確かめられるということですね?」


「うん、通常空間では確かに相対性理論は成立するよ」

 翔はプロジェクターを送って別のページを示す。


「ここに示すように、確かに速度としては光速が限度のようだけど、質量無限大にはならないようですね。ただ、抜け道が色々あります。だから、超光速粒子などが見つかる訳です。

 けれど、決定的な抜け道は、時間の要素を操作することで見かけ状の超光速はそれこそいくらでも達成できます。


 うーん。いや、そんなことをしなくても、空間の操作ができるかな。多分、宇宙空間であれば時間を掛けずに移動することが出来ると思う。SF小説に出て来るジャンプと言う奴だね。

 ただ、余り位置は正確にはいかないはずだから、惑星を目的地にするなら相当に太陽系内の飛行が必要だ。でも、力場エンジンなら継続的な加速が可能だから、数億㎞の移動はさほど時間はかからないだろうな」


「うーん、翔君はこの理論からそのような技術の展開が可能だというのだね?」

 斎藤が再度聞く。


「ええ、そうですね。当面は核融合炉と電力及び熱の引き出しの実証にかかりますが、その次はやっぱし力場エンジンです。重力の影響を相殺出来て、核融合炉を動力源に力場を使って推進することで、大気中、水中、宇宙でも飛翔できる万能機ができるな。

 しかも力場による仮想的な腕を使えるから多機能の作業が可能ということになる」


 翔がそのように言うが、翔の発表と彼らの教師たちの会話を聞いていた院生たちは、理論の説明には大部分がついていけてなかったものの、その具体的応用の話には目を輝かせて聞いている。


 歴史的には物理学的な理論が打ち立てられても、その応用としての実用化には長期間がかかる。だが、彼らは翔が関わることで短時間でその応用としての実用化が達成できているのを目にしている。だから、翔が出来るという以上はそれほど時を経ずに実現すると思っている。


 そして、その内容が力場の活用、超光速などとんでもない内容であるだけに、胸が躍るのを抑えきれなかった。そして、今語られているのは、夢としか思えなかった宇宙の別の太陽系への飛翔である。


 ラノベに出て来る異世界と、人の魔力で様々な現象を起こすという魔法はどうも可能性はなさそうだ。しかし、翔がすでに実現しているA型バッテリーにI型モーター、さらに実現に近づいている常温核融合で直接電力と熱を取り出す仕組みなど魔法としか思えない。


 さらに、エネルギーによって操る力場など、まさに魔法そのものである。そのことと、その少年の風貌もあって翔は、『K大の魔法使い』と密かに呼ばれている。

「カケル君!ぜひ力場エンジンを積んだ宇宙船を作りましょう!私は星間宇宙船のパイロットになりたいのです。お願いします。そのためにはなんでもします!」

 院生の一人が突然立ち上がって言った。


 物理学科修士2年の女子院生、岡田真紀である。

 彼女は相対性理論を打破して超光速を実現すると言って、物理学科に入って来た変人である。少し小柄だが、グラマーで可愛い顔で、中々モテるが男を相手にしていない。指導教官の名波は苦笑いをしているが、翔は好意的に笑って答える。


「うん、いいね。その情熱こそが物事を動かすんだよ!いいね、是非、他の星系に渡れる超光速宇宙船を作ろう」


「是非、すぐに始めましょう。残念ながら私には言われている理論とそれをどう展開して実現するかを理解できていません。どうしたらいいのでしょう?」

 彼女が席から身を乗り出し、目を輝かせて言うのに、翔は顎に手をやって少し考えて応じる。


「そうだ。防衛研究所だ。なんと言っても力場エンジンを最も望んでいるのは自衛隊だよ。核兵器が無効化されても、爆薬を使った通常兵器の脅威は残っている。その意味ではまだまだ日本は安全とは言えない。

 そこに力場エンジンを積んで、重力を中和、つまり反重力の機能を持った機体が開発できれば、亜宇宙に定点防衛基地を作れるから、日本列島は安全になる」


「なるほど、そういう口実で防衛省に資金を出させて開発をしようということですね。流石に『魔法使い』は腹ぐろ……、ゲフン、ゲフン。い、いや流石に賢いです」

 真紀が失礼なことを言いかけたが、すでに翔は自分の世界に入っていて、彼女の言うことなど気にしていない。


 そして、向きなおって言う。

「笠松先生、名波先生。今度の開発プロジェクトは『力場エンジン万能機』の開発です。防衛研究所に共同研究を持ち掛けます。彼らはお役所ですから、予算執行が遅いですよね。だから、短期に必要な資金は研究所から出せますよね?」


 2人の教授は苦笑いをしたが、彼らとて夢の実現を語ることに心が躍るのを抑えきれないのは、若い院生と同様である。研究所の資金を握っている笠松教授が答える。


「うん、君が本腰を入れてやるプロジェクトに、金を出すのを渋る者はいないよ。足りなきゃあ銀行がいくらでも金を出すよ。そうだねえ。大学と民間企業の集まりでは聊かその『力場エンジン万能機』開発プロジェクトは手に余るかもしれんな。防衛研究所を巻き込むのはいいかも知れない。

 ただ彼らとて、生産工場を持っている訳ではないから、自衛隊の航空機を作っている四菱重工のK市事業所を場所として使えばいいと思う。研究に便利だからね。核無効化装置の開発で貸しもあるし、これは彼らにとっての有用性から、否とは言わないはずだ」


 翔のこの宇宙のあり方を規定する新理論の内部説明会が、新しいプロジェクトの立ち上げの決意表明会のようになってしまった。名波は笠松教授までが巻き込まれてしまったことに、すこし戸惑いながら、咳ばらいをして皆の注意を惹いて口を挟む。


「ごほん、ごほん。確かに、その開発は大変魅力的ではあります。それは私も同様に直ぐにでも進めたいと思う。だけど、今佳境に入っているフージョンリアクターの実証と、その後の本プラントの建設計画が疎かになってはいけないよ。

 確かに、こっちは大部分は手を離れてはいるけど、特に翔君にはまだ定常的に確認してもらうことが沢山ある。皆も良く解っているように、フージョンリアクターは特にエネルギー価格の高騰で苦境にある我が国を救う存在だからね」


「う、うん。そうだ。名波教授の云う通りだ。確かに、現在の日本いや世界にとってフュージョンリアクターは最優先だ。だけど、我々としては現在ではその面では殆ど手を離れている。

 ただ、翔君については、まだまだ係わりが多々あるけど、同じK市内で進むプロジェクトに、係わることに大きな問題はないのではないかな。その意味もあって、大学のあるここK市での開発を申し入れようと思っているのだよ」


 笠松教授も、浮かれていたことを、名波に指摘され、少々きまりが悪いのをごまかすように言うのに、名波はあえて追及はしない。

「ええ、それでよろしいと思いますよ。ただ、日本のエネルギー体系をフージョンリアクターに切り替えることを実現することの重要性を忘れてはいけないと言いたのです」


 この内部発表会転じて、『力場エンジン万能機』開発プロジェクト発足会議は、後の歴史に力場エンジンを搭載した宇宙機の開発のきっかけになった会議であったと記録された。


   ―*-*-*-*-*-*-*-*-


 2024年7月初旬、まだ暑さが厳しい日に、予定通り常温核融合発電機(NFRG)機が組みあがった。すでに、A型バッテリーが実用化されて、Aタイプの電動車が街を走るようになって電力需要がますます高まっている。


 その中で、石油のみならず核燃料も高騰した結果、国民の可処分所得が10%弱減少したと言われる中での完成である。NFRGは、すでに機能することは実験で確認されているので、出来るだけ実用化を急ぐために、実証機の設計に並行して商用機も設計されている。


 さらに実証機だけでなく、商用機に必須の電磁銃や磁力発生装置、反応炉本体、操作盤などの必須の装置の生産体制の構築も進んでいる。それだけ、このNGRGの早期建設は国にとって重要であるという判断での、リスクを取っての行動である。


 このため、その作業量は膨大であり、設備。部品の計画・設計や、その製造のための発注作業、作業管理等について民間として全体を取りまとめた四菱重工や発注を受けた機器のメーカーでこの仕事に従事した人々は夜を徹して働いてきた。


 これは、各担当の技術者、さらにそれらの発注し、受け入れ、検査をするスタッフであるが、個々に歴史に残る仕事をしているというプライドが、こうした無理を可能にしてきた。

『働き方改革』など、あったものじゃないが、実際の現場のスタッフからは不満は出ず、上層部が止めようとしても、無視して喜々として仕事に打ち込んだ。


 実証機の完成の1ヶ月ほど前のことである。四菱重工K市事業所の、『FR開発プロジェクト』の会社側のメンバー80名、江南大学から25名、協力会社350名の内、社内の主要メンバー隊15人が集められている。


 名目上のプロジェクトの管理者である、江南事業所の技術開発部長である住田がメンバーに苦情を言っている。


「だから、メンバー皆にそんなに長時間労働されたら困るんだよ。管理職である加藤君さえも180時間、君津君は170時間、他のメンバーも軒並み150時間~200時間超えだ。一般職員や協力会社などはもっとひどい。今は、カメラとAIで出欠を管理しているからごまかしようがないものね。

 私も前から事業所長には言われていて、君らにも言ってきたけど全く改善していないから、本社の人事部長から苦情を言われて困っているんだよ」


 それに対して、槍だまに上げられた加藤がへっちゃらで反論するが、彼もさすがに頬はすこしこけて疲れは隠せないものの目は輝いている。


「ハハハ。それはお困りでしょうね。でも、峠は越えました。どう言ってもあと1ヶ月ですよ。今や日本のガソリン価格は200円近くなって大変なことになっていますが、僕らのやっているNFRG実証機が動いて機能を実証すれば、あっという間に冷え込みますよ。

 僕らは、こんなにやりがいのある仕事をやったことはありません。僕らのやっていることは間違いなく歴史に残りますし、その結果が直接世の中を動かしているのですからね。この程度では疲れなんか感じませんよ。なあ、みんな?」


 それに、そこにいるメンバーが大きく頷き、やはり名が挙げられた君津が言う。

「そう、そうですよ。いえね、僕らは、倒れない程度に休んでいますよ。倒れると結局迷惑をかけるのは判っていますからね。そして、外注さんについても代わりはそう簡単にいませんので気を配っていて、これでも僕らがブレーキをかけていますよ」


 そこに、小太りの取締役・江南事業所長の植村、本社から来ている常務取締役・開発本部長笠谷が入ってきたが、植村が皆に向かって声をかける。


「まあ住田君、残業時間の件は板挟みで申しわけないね。とは言え、人事に叱られながらの君らの頑張りのお陰で、1ヶ月先の完成は見えている。君ら自身が一番わかっているように、このFR発電システムは、恐らく人類の歴史の中でも最も大きな発見であり開発だ。

 それに加えて、今の日本のみならず世界が最も待ち望んでいたエネルギーの安価かつ副作用のない供給源になる。ここにいて、その実現にために奮闘したくれた諸君は、その大きな部分を担ったことで大いに誇ってよい。この開発の今後について笠谷常務からお話がある」


 55歳の笠谷はテニスをやっていて、日に焼けて引き締まった長身細面のイケメンである。社長から命じられて、NFRG機の開発のみならず、会社の将来を賭けた動きが始まっているK市事業所の指揮を執るため、1ヶ月前から本社から赴任している。

 とは言え、全ては翔とK大学から始まっているので、言ってみれば翔対策に来たようなものである。笠谷が口を開く。


「諸君。植村事業所長の云われる通りで、諸君の働きに会社として最大限の感謝を申し上げる。現在、NFRG実証機の組み立て、及び商用機の建設準備に、全力で取り組んでおられるところを申し訳ないが、実証後の計画についてお話しておきたい。

 諸君もご存じのように、実証機の10万㎾機に対して、商用機は10万㎾級の小型と大型100万㎾級として計画しており、それぞれの設計がほぼ終わって、仕様書も固まって来ている。


 小型機はA型バッテリーの励起工場に用いるもので、すでに部品については我が事業所と協力工場で全力を挙げて製造に入っている。だから、実証機での運転確認が終わり次第、小型・大型機の建設を国の全力を挙げて進めることになっている。

 しかし、全く新しいこの種の設備について必要な設備を調達し、組み立てるためには、それを実施できる人材を育てる必要がある。


 そのための人材は、総理官邸の指示で、総務省・経産省がコーデネイトする中で業界団体が指揮をとって、わが社のみでなく全国のエンジニアリング・メーカーからの選抜が始まっている。

 そして、それを彼らに教えられる教師は今まで、試行錯誤して実証機の建設、商用機の部品の製造に取り組んできた君たち、及び江南大学の先生方、プロジェクトに入り込んでいる院生を置いていない。


 また、実際に建設が始まってからの援助・指導も当然必要であるし、君らも担当して共に解決していかなくてはならない点も多くあるだろう。

 また、わが社は技術的ノウハウの秘密厳守を長く言ってきたが、FR発電機の建設の面では、選ばれて送り込まれた人々に対してはその点は考慮しなくてよい。

 というより、そういう制限を設けていては、実機の建設が進まない。しかし、無論そうして選ばれて送り込まれてきた人々以外には、とりわけ外国人にはより厳しく秘密の厳守をお願いしたい」


 7月5日の組み立て完成以来、60人の製造会社の担当員や運転ソフトウェアの設計者など各部門の専門家が、設計図やパソコンの画面を睨みながら2交代で各構成機器の単独運転、連動シーケンスを確認し、不具合を洗い出し調整してきた。


 そして7月11日、全ての構成機器の動きが正常で、連動運転も正常に機能すること確認して全体運転が可能になった。

 そのことを、全体を指揮・管理してきたK大学の山村教授が宣言した。そこで、11日午後3時、各方面に12日午前10時の実証運転開始が連絡された。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る