第2話

「おはようございます」

「あっ押水く〜ん、元気?ご飯食べてる?最近、天気わるいねー」

「あー、、はい、、」

お得意先の高校で事務職員をしてる矢野さんは2分の1でこの会話の入り方だ。

ちなみに言い忘れたが自分は高校、大学の広報の仕方や募集をお手伝いをする田舎のマーケティング職員なのだが、1週間に2回はここにくる。

「あっそういえば矢野さん、結婚したらしいですね。」


「あら、聞いたの〜もうこの年で結婚なんて夢にも思わなかったんだけど」


「矢野さん何歳でしたっけ??」


「42よ!押水くんは27?28?彼女はいるの?」


「27になりましたね、、彼女もいないです」

色んなところで彼女がいる?いない?の質問があるがその質問のたびに焦りがでてくる、、、


「あっそういえば今度、事務職員で新しい子が入ってくるみたいよ。男の人か女の人かわかんないけど」


「あっそうなんですね、また挨拶に来ますその時は」

ちょっと女性かなと期待した自分がいるが、特に何があるわけでもないと我にかえる


「あっ今日は書類渡しにきただけなんでそろそろ帰りますね」


「たしかに受けとりました〜。また話そうね気をつけて帰って〜」


42歳の割にとても若い口調の矢野さんとの会話も日常化しつつある。

帰り道に缶コーヒー飲みながらの帰り道


キィィィーー

と急ブレーキ


「わぁーーすいません、すいません」

150センチもない女の子が慌てて降りてきた。


「大丈夫です、大丈夫です」


「〇〇高校に行こうと思って、ナビを見ながら運転してたので、すいませんでした」


「自分もぼーっとしてたので、、」


「よかった、、、あっあそこが〇〇高校ですかね、、?」


切り替え早いなと思いつつ

「あーあそこですよ、気をつけて行ってくださいね」


また車を走らせさっきの出来事を思い出す。

たんぽぽみたいな感じでフワフワしてる子だったな、まさかあの子が事務職員なのかな?と思い。今日も一日が終わろうとしていた。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る