Don't stopドラマティック
秒針が二つ三つ進むごとに、血溜まりで出来る
血塗られた一本道で激戦。
安全地帯とは程遠い前線。
第一課の岸は、戦場の戦線を独占し、
「さっさと
暇で暇で仕方ねぇよ」
第一課は武闘本格派。
存在をアピールするための表現方法は集団暴行。
武力と
一般市民が犯罪に巻き込まれてからでは遅い、未然に防止しなければ『能力制圧本部』と名乗っている意味が無い。
だから、戦闘部隊の第一課は無差別な制圧を行っているのだ。
「おい、オマエらー
たった一人相手に情けないぞー??
さっさと殺しなよ
庭園の意地はこんなもんじゃないだろ??
そうでもしねぇと……ボクが、ボスに怒られちゃうんだよね」
庭園の士気を上げるのは、特に
年齢は十五、学歴は中学中退、未だ
しかしその殺気立った視線は、まさしく悪党。
そして佐藤は、仲間に『殺せ』と指示をする。
「死にやがれぇ!!
制圧本部は庭園が終わらすッ!!」
二人の能力者が走り出す。
岸に仕掛けていく
岸との間合いが縮まっていく。
手を伸ばせば触れられる距離まで、岸と能力者との間合いが詰まってきた
その速度、まるで音速。
音を置き去りにした
「――――ッ!?」
「なんだ?!
一体なにが起こった?!
しかし、なにが対等なのか――――例えば、目には目を、歯には歯を、これを
つまり能力が付属した武器こそ、絶対戦術なのだ。
「
その名は
付属された能力は、絶対戦術『神詰致』を振るうスピードの上昇及び、動体視力と反射神経の向上。
所持者に影響を与える絶対戦術だ。
「……まじかよ」
瞬殺とチートを見せられた二十八名の庭園は、後退りしながら困惑する。
「恋さんッ!!
ここは一旦撤退しましょう
でなければ――――」
「数で叩け
複数の能力を、アイツにぶつけてやれ」
「……了解です」
しかし、劣勢ながらも次から次へ、能力者は岸に攻撃を仕掛けていく。
砂煙を巻上げて吹荒れる竜巻。
身体を硬化して突っ込むタックル。
地面を
多種多様であり
「なにもかもが……遅せぇんだよ」
岸を
岸は、金槌『神詰致』で――――
まるで、カウントダウンのようなリズムとペースで、能力と能力者を粉砕していく。
その時間、およそ三十秒。
「マジかよ
い、いや……まだだッ!!
血走った目と、荒い息
庭園の一人が、岸の前方10m先で、機関銃の
単発射撃の対策しか持ち合わせていない岸は、微かに目を見開いて、逃げるか討つかを考える。
迷いは命取り。
岸は判断を間違えた。
「これで御終いだ
能力制圧本部ッ!!」
「岸さん、しゃがめやァァ!!」
増援のタイミングはいつも唐突。
『
一番目……
斬撃が飛ぶ。
斬撃が、しゃがんだ岸の頭上を通過する。
血のように赤黒い十文字の斬撃が、猛スピードで、ブレずに直線を描いて、機関銃を持った能力者と
付近にいた能力者にも
「間に合ったか……」
「オマエ、来るの遅せぇだろ
なに特攻隊長を時間稼ぎにつかッてんだよ」
「
そう言って手を差伸べるのは、第一課所属のベテラン職員『
利刃のガサツな挨拶とともに、
「
オレの援護は、山軋……オマエに任せる
あぁ、そんで岸さん……オレがいなきゃ、アンタ死んでたぜ??」
「そうだな
おかげで命拾いしたぜ」
そのとき、生き残った能力者の一人が、利刃に向けて拳銃を発砲し――――
「ッ!!」
真っ先に反応するのは岸。
金槌の釘抜き部分にて、発砲された銃弾をキャッチする。
「ヒーローの利刃、だっけか??
オマエも……オレがいなきゃ死んでたぜ??」
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