20 乳房

黒鍵こっけんの数だけ夢む寝正月


梅ひらく「誰のためでもありません」


十五夜の兎渡りし雲の帯


押し寄せる夜を退け梅ひらく


余命こそまことの生か花木槿


らい消へて冥王星は遠き星


春雷や天のまなこを開くごと


粛然とらいが切り裂く夜の雲


よき乳房よき手に触れず秋高し

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る