第10話

  「お兄ちゃんは、私とも付き合って!!」


「えっー!!」


「嫌なの?」


「いやとかじゃなくて、兄妹だし。」


「じゃあ大丈夫でしょ。」


「いやダメでしょ!」


「私は偽じゃなくて、本物だから大丈夫だよ!」


「余計ダメだよ!」


「ひどい、お兄ちゃん。」

そして、妹は小さくなるがまた大きくなったと思ったら、


 「いたっ。」


俺に目掛けて大きくなっていた。


 「痛いよ!」


「お兄ちゃんが断るから悪いんだよ。」


「いやだからさ。」


「大丈夫、私とお兄ちゃんの愛ならどんな壁も突破できる。」

と言っているが、小さい妹に言われても説得力がないような

逆にその異次元の見た目からどんなこともできる可能性を感じるような。


 「でもね、兄妹で付き合えないって世間体じゃなくて、血の遺伝子の問題なんだよ。」


「なら、子どもを作らなければいいだけじゃない。」


ストレートに辛いことを言った。


 「気持ちさえあれば、お兄ちゃんの愛があればいいよ。むしろ他に行く子どもはいらないくらい。」


うーん。妹の意思は固そうだ。でも実際に結婚とか子どもを作らないで、誰にもバレなければ大丈夫なんだよな


 俺も妹のことを恋愛的に見たことはないが、妹のことは大好きだし、世界一可愛いと思っているし、


 「いいよ。」


「本当に、やったー!!」

妹はすごく喜んでいる。そして、急に妹は小さくなった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る