眩惑の乙女 その弐
第16話 ビジネスパートナーなのね? 私達は。
「学園長、弁護士の
「ご苦労だったね、
学園長室に連行……直行した。
ボブメイドの
「学園長の
「初めまして。弁護士の
黒髪でミディアムヘア。肩に届くぐらいの長さ。
やや挑戦的な目付きをしているけれど、嫌な感じを受けない。
「握手よりハグをしても良いかい?」
「ええ。どうぞ」
彼女が
「……なるほど。弁護士にしておくには、もったいない。サンバやカーニバルでも――」
「
すかさず、メイドさんが厳重注意をする。
ハグをしながら体型チェックでもされたのかしら?
「この
「私がおかしいみたいな物言いですか!?……こんな感じの学園長です」
ただ、このやり取りから察すると。
お互いに信頼関係を
学園長と生徒の風通しの良さは意外ね。
もっとお
これなら、私も率直に意見を言えそうだ。
「聞いてると思うけど、今日にも
「そもそも、私が適任かどうか。学園のお抱え弁護士だって居るでしょ?」
この
「もちろんさ。弁護士の数には困っていない。
「……学園長直々に説明をした方が、よろしいかと」
学園長が
「この一連の騒動を知っていて、
「それだけの理由で?」
確かに時間的に余裕が無いので。
学園としての事情を理解している事も選考基準だろうし。
言い出したら止まらない姫署長の対処も重要だ。
「アタシはシンプルだからね。それと、
「……強い
やはりと言うべきか。
その当人に視線を向けると。
あたふた、もじもじする始末だ。
何てあざといメイドかしら!
「ボブ子さん、良いのよ。お互い様って事だから。気にしない!」
「
危うくメイド
他の人にも注意喚起として。サンプル動画を撮影してるだけよ?
後で、
「取っつきにくい
「私は学園としても適材適所と主張しただけです!」
ニヤニヤしている学園長に
「あら、残念。ビジネスパートナーなのね? 私達は。ふーん。そう」
「
私にしては。いたずらっぽい
場の空気も和んだ様ね。
そろそろ、今後について話そう――
突然。
コン、コン、コンと。
規則正しく学園長室のドアがノックされた。
まるで、弁護士業務の開始を告げる合図みたいに。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます