第11話 再会
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■ 再会
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▼△▼ 再会 ▼△▼
「あれ?」
気を失っている女性の顔を見るとどこかで見た顔だった。
「ありゃ、あん時の女子高生」
よく見てみるとライセンス講習で一緒だった女子高生だった。
えっとぉ、確か名前は中西 美和ちゃんだったよね。
念のために鑑定してみると美和ちゃんで間違いなかった。スキルはまだ取得していないようだがレベルは12に上がっていた。
「うーん……
はっ、あたしの足……つ、付いてる。えっ、えぇぇなんでぇ~」
彼女は目を覚ますとバネじかけのように起き上がり自分の足を確認するように撫で回して動かしてみた。
「う、動く、元通りだわ……
あれおっちゃん、なんでここにいるの?、えっなんで……」
「はぁ、お前は仲間にここまで担がれてきたんだよ。で、足が切断されていたからポーションを使った。OK?」
「えっ、ポーション、ポーションって足をつなげるんだったら中級は必要よね。おっちゃん持ってたの?」
「あぁ、いい歳だからね、供えぐらいはちゃんとしてるさ。」
「あっ、そういえば他の皆は……」
「あぁ、3人の打ち二人はお前ほどでは無いけど結構ひどい怪我をしていたから先に戻して救援を呼ぶように頼んだよ。」
「うん、そうだったんだ。」
美和はそれを聞くとうつむいて落ち込んだようだった。
「どうした、仲間はお前を見捨てたわけじゃないぞ!、怪我をしてたから俺が先に行かせたんだ。ちゃんとここまで連れてきてくれたのも仲間だぞ!」
「うん、ちがうの……そうじゃなくてポーション……」
「ポーションがどうした?」
「ポーションのお金...中級ポーションの代金なんて持ってない」
どうしよう、中級なんて確か150万はしたはず……そんな大金、逆さまに振ってもないのに……あぁ、体で払えって言われたらどうしよう。
うっ、私初めてなのにおっさんに凌辱されるんだわ。
おっちゃんいい人ぽいと思ってたけど所詮男よね。 いや、いや、嫌よ。でも、そう言っても聞いてはもらえなくて無理やり……
はぁ、片足なくすよりマシって思うしか無いわね。
天井のシミを数得てたら終わるよねきっと!!
「うん、大丈夫、私なら多栄て見せるわ!!」
「何に耐えるのか知らんけど、ポーションの代金なら別にお金ができたときで良いぞ!」
「いいの...覚悟はできてる...」
「ばかか?、お前は人を犯罪者にするつもりか?、お前がはいどうぞ!!っていってもゴメンだわ」
「えっ、ほんとに?、ほんとにいいの?、やっぱり体で払えなんて言わない?」
美和はそう言うと、胸を隠すように腕で抑えている。
「あのなぁ、おまえ16だろう。たとえ同意があっても犯罪だぞ!
そんな事言うわけ無いだろ、あほか?」
「ごめん、出来るだけ早く払うから...で、もし、18までに払えなかったら体で払ってもいいよ。あまり長く待たせても悪いし」
いや、いや、18まであと2年...それでも十分ながいっしょ、でも、まあいいか...
「おう、わかった。じゃ払えないのを楽しみにしてるぞ!!」
「バカ!、おっちゃんのエッチィ!!」
「さぁ、帰るぞ!」
戻る途中で救援隊と出会った。
その後は救援隊の人たちと一緒に戻ってみると他の3人はポーションを使わなかったようで救急車で運ばれていた。
てっきり協会でポーションを使ってると思ったので聞いてみると、協会は緊急の場合は後払いや分割でもポーションを提供しているそうだが、本人の同意がなければ使えないと。どうやら同意しなかったらしい、よくよく聞いてみればまだ、協会に借金が残ってるみたいでどうやら借金が増えるのを控えたらしい。
ハンター協会は借金があるハンターには色々と制約というかお願いをするらしいのでハンターは自由がなくなるのでそれを嫌うらしい。
美和は事情を聞きたいと協会の担当者にドナドナされていった。
俺は買い取りの受付へ魔石を持ち込んだ。
アシッドマウスは基本、魔石以外の素材は落とさない。
「今回の買取金額は「¥5,600円」になります。よろしければこちらにサインをお願いします。」
買い取り書にサインをしているとお姉さんから案内があった。
「おめでとうございます。風魔法Lv01を取得されたのですね、無理されないように習熟されて下さい。」
「あのう協会ではいちいちステータスをチェックしているのですか?」
「はい、ハンターの皆様のご参考になるようにサービスで知れべてお伝えしております。そうでないとスキルを取得されて気づかれない方もおられますから……」
「はぁ、そうなんですね。わかりました。」
なるほど、サービスっているより協会側としてはハンターのスキルなんかを把握しておきたいのが本音だろうな。
ゲームみたいにスキル取得の通知が脳内に告知されることなんて無いから確かに自然に取得したスキルは本人も気づかないこともあるだろう。
不思議技術で所得したスキルやステータスの変化はIDカードに自動で記入されるから毎回チェックするわけだ...
俺は鑑定が有るから必要ないんだけどねぇ、まっ、決まりなら仕方ないか...
イマイチ納得行かないが同しようもないのでトボトボと帰る。
はぁ、今日の稼ぎは5600円か、他の出費を考える最低でも2万はほしいよなぁ...
そうだ、今日はポーションを使ったから¥1,494,400円のマイナスだな。
あっ、風魔法を取得したから風魔法のスキルオーブは500万だからそれを考えると黒字と言えないことも無いな。
うん、そう思うことにしよう。
□■□ 数日後 □■□
信二は前回と同じく宇美ダンジョンに来ていた。
服を着替えてダンジョンへと入る。
「さぁ、今日も頑張るぞ!」
ダンジョンも2回めになると少しは気が楽になってきた。
「おっちゃーーん。おっちゃん待ってぇーー」
振り向くと前回、助けた女子高生が走ってきた。
「おう、どうした?」
「おっちゃん、パーティ組もうよ。」
「まあ、良いけど俺なんかと組んで良いのか?、この前のパーティはどうしたんだ?」
俺なんかと組んでも仕方ないと思うぞ!、下層を目指して突き進むなんて考えてないし。
「うん、パーティは解散したよ。2人は入院したし他の一人は一旦解散して少し考えたいって……」
まあ、目の前で女の子の足がなくなったり他の友だちが大怪我したりすれば少しは考えたくもなるか...
「まぁ、それなら良いけど、俺は下層を目指して突き進むって事はしないぞ!、安全第一主義で行くからそれで良ければ組んでもいいよ。」
「うん、今度の怪我でよくわかったんだ、無理して怪我しちゃったら意味ないし、また無理してポーション使ってもらったら今度は体だけでなく心まで...うん、奴隷にされちゃいそうだし。」
「おい、おい、なんかいつの間にか鬼畜扱いされてるし……
はぁ、まあいいか、じゃパーティ申請しようか……」
「うん」
IDカードを合わせて、素手で顔写真のところを押すと2,3秒でパーティー登録が完了した。
IDカードのパーティー欄に名前が記入される。
「念のために協会で確認してくる、初めてだからな。」
5分後
「おまたせ!!!」
「もう心配いらないのに...」
「ほんと、このIDなんか凄いけどどうなってるんだろうな。」
「おっちゃん、考えても無理なことは考えないことだよ。」
「そうだな、考えてもわかるわけないし」
「そ、いくよ。Let's Go!」
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