第3話クリスマスイブ
0:デートの前日のこと
早希:なんであんなに私の事わかってくれてるんだろ?
早希:明日で3回目、私と健太さんはどういう関係なんだろ?
早希:前に会った時が初めてじゃないなら・・・いつ会ったの?
早希:わからない・・・
0:デート当日
健太:早希ー!!おっはよー!
早希:・・・
健太:うわ!今日の服可愛いね!何このモコモコ!うわー!モコモコかと思ったらふっさふさだ!手袋薄ピンクちょー似合う!可愛いねー!
健太:お?この香りは・・・ディオーレの香水!いい匂いだなー!俺のために付けてきてくれたの?嬉しいー!
早希:帰りたくなってきた・・・
健太:なんでそんなこと言うんだよ!クリスマスイブだせ?クリスマスイーブゥー!
早希:昨日あなたのこと考えてた時間返して欲しい
健太:なんか言った?
早希:いえ!何も!
健太:イルミネーション綺麗でしょ!これだけじゃないみたいだけど
早希:はい、イルミネーション見るのは得だと思ってます
健太:俺と居るのが損みたいに言うなって〜!
早希:そうは言ってないですけど、今はなんか損してます
健太:じゃあこれから右肩上がりってとこか、よーし!付いてこい!
早希:なんでそんな強引なんですか!
0:2人はしばらくイルミネーションやお店などを楽しんだ
早希:あ、これ
健太:これ早希好きそうだな!どう?このピアス
早希:か、可愛いです、けど私ピアス空いてないですよ?
健太:・・・そっか、空いてなかったな
早希:・・・え?
健太:まあいいや!なんか食べ歩くか?
早希:・・・はい
早希:でも、ちょっとお手洗いにいってきます
健太:うん
0:早希はトイレの鏡の前でそっとため息を吐く
早希:はあー、健太さんの言動が全部気になる
早希:やっぱり何か隠してることがあるんじゃ
早希:・・・あれ!?
早希:私・・・ピアス空いてる?
早希:・・・なんで?
早希:二十歳になったら空けようと思ったのに・・・
早希:もう・・・わかんない
0:早希がトイレから出る
早希:お待たせしました
健太:・・・
早希:健太さん?
0:健太はスマホを見ながら泣いていた
早希:健太さん!
健太:あ、ごめん!
早希:なんでまた泣いてるんですか?
健太:なんでもないよ
早希:彼女さんと何かあったんですか?
健太:違うよ、何もない
早希:・・・また教えてくれない
健太:何も・・・
早希:教えてくださいよ!今日、私はどんな気持ちで健太さんとデートしてると思ってるんですか!
健太:・・・
早希:あなたのその泣くと赤くなる鼻、気になるんです
早希:そんなに泣かれたらいくら私でも情が移りますよ
早希:教えてください。健太さんのこと
健太:・・・わかった
健太:ここはね、俺が彼女に告白して付き合った場所なんだ
早希:・・・そうなんですか
健太:しかも付き合った日はいつだと思う?
早希:いつですか?
健太:5年前の今日だよ
早希:・・・
早希:今は、彼女さんは?
健太:・・・どこに居るんだろうね?
早希:なんでわかんないんですか!
健太:俺は彼女がどこにいるかわかってんだよ
健太:でも、彼女は俺がどこにいるのかわかってないんじゃないかな?
早希:どういうこと?亡くなったとか?
健太:違う
早希:目が覚めない病気とか?植物状態?
健太:違う
早希:・・・ごめんなさい、聞きすぎました?
健太:・・・ううん、早希は優しいな
早希:そんな事ないです
健太:早希はさ、今日俺とデート出来てよかった?
早希:・・・わからないです。でも
早希:健太さんのこと知れて、よかったです
健太:じゃあ、俺と付き合おうよ
早希:・・・何言ってるんですか
健太:本気だよ
早希:彼女さんはどうするんですか?
健太:・・・
早希:今大変なことになってる彼女さん差し置いて浮気はダメですよ!
健太:・・・そうだよね
早希:そうです、健太さん最低です
健太:・・・ごめん
早希:また・・・泣かないでくださいよ
健太:泣いてないよ、トイレ行ってくる
早希:・・・はい
早希:・・・はぁ
早希:健太さんの彼女さん、どんな人なんだろ?
早希:健太さんはどんな気持ちで私とデートに・・・
早希:どんな気持ちで私にあんなこと・・・
早希:・・・
早希:健太さん遅いなー
0:早希はトイレの近くに行く
早希:あれ?健太さん?
早希:またスマホ見て・・・
健太:・・・早希
早希:え?
早希:・・・
0:早希は健太に近づく
健太:・・・早希!?
早希:スマホ見せてください!
健太:や、やめろ!離せ!
早希:いいから見せてください!
健太:あ!
0:健太はスマホを落とす
早希:・・・え?
健太:・・・
0:スマホの画面には
早希:・・・どうして、私との写真が・・・
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