第15話 対戦相手の現状

冒険者登録まで後1日を迎えた朝、枕の下から矢車のじっちゃんから対戦相手の情報が送られてきた。

本来ならもっと早く連絡が来てもおかしくないのだが、内容を確認すると遅れてもしょうがないと言わざることが書かれていた。



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対戦相手 

元Sランク 二つ名【灼熱の剣聖】 

名 グレン 25歳 


スキル 《炎帝》

・自分の魔力を炎に変換して、自由に操作できる能力。

・体内から放出した魔力でないと炎に変えられない。

・本人は暑さを感じないが、10分以上能力を使用し続けていると強制的にスキルが使えないようになっている。


セイルの母親であるフレアに恋心を持っていたが、セイルの父親であるマイクに決闘に挑み敗北。

その後はストーカーとしてフレアに付き纏ったため、冒険者資格停止処分を受けていた。

今回の試験官を持って処分取り消しになる予定。


追記

同い年の奥さんと3歳の娘と一緒に暮らしているが、一度も確認が取れていない。

グレンが人目に隠れてとある居酒屋で不審な男と密会している。

念のため、旦那の力で奥さんと娘の居場所を確認していただきたい。


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なるほど…。どこから漏れたのか分からないが、グレンは悪いやつでは今はない。

問題は奥さんと娘さんだな。おそらく人質に取られているのが妥当な判断だろう。

俺はメイド長を部屋に呼び寄せ、外出の許可を取る。


「サリー、今から少し出かける。母様によろしく頼む。」

「かしこまりました。」

「それと、この紙に書いてある二人のサイズに合う服を用意してくれ。内密にな?」

「お任せください!すぐに作りますので、安心してください。」



紙をメイド長に数秒ほどみせた後、魔力を炎に変換してボッっと紙を燃やす。

メイド長が部屋を出ていくと、すぐさまグレンの家に向かった。



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