第13話 電話
'ガタッ'
先程扉から出て行った警察のキャップを被った男が姿を現した。
その光景を見た黒服達は一斉に声をあげ
「考え直しましょう」
「こんなやり方は間違っている!」
「あの青年が可哀想だ」
などと先程と打って変わって意見を申している。
数分ぐらい経っただろうか。
この男は何も喋らないまま動かない。
「お前ら一回静かにしろ!」
誰よりもはやく異変に気付いた正孝は芯の通った声で周りを黙らせた。
その男は無言のままで3分の2程顔を覗かせた状態のまま俯いて扉に寄っかかっていた。
キャップを深く被っており目元が見えない。
'何かがおかしい'
正孝の指示の元、手で合図をかけながら慎重にゆっくりと大人数でキャップ男に近付いてく。
手を伸ばせば触れる状態まできた。
ゆっくり、ゆっくりとその男の肩に触れた。
すると扉は一気に開かれ、その男は正孝の胸にと力なく倒れてきた。
'きゃー'や'ひぇー'などと悲鳴が聞こえてきたが正孝は構う事なく冷静に首の頸動脈を確認する。
ドクドクと定期的なリズムで動いていた。
そして、扉の外に誰かいるか部下達に確認をさせて誰もいないと連絡が来た。
キャップ男を扉から倉庫の中へと少し引きずって横たわらせて改めて何処か異常がないかの確認をする。
外傷など調べたが何もなかった。
リズム良く寝息をたててることから恐らく気絶をしているのだろう。
'一体誰が?何の為に?'
この事件を知っている者、この事件に関わっている者など指示をされている我々からは一切分からないのだが...............。
'俺はこれをやった人を知っている'
根拠はないのだが、勘がそういっていた。
だが、なかなか正解は出てこない。
モヤモヤと思考が渦巻いていくのを感じて、キャップ男のポケットから電話が鳴り、考えるのを一旦やめる。
恐る恐るとスマートフォンの液晶画面の内容を確認する。
非通知からだった。
発信ボタンを押して、応答する。
「......はい」
「さっそくだが、今死ぬのと後で死ぬのどっちがいい?」
思い出せないが聞き覚えのある声だった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
お待たせしました。
久しぶりの投稿にも関わらず、短くなってしまい申し訳ありません。
驚くぐらいに作品が伸びていて嬉しいです。
これから、ご期待に添えるよう執筆していきますので、これからもよろしくお願い致します。
なんか主人公ぐれてますねw
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます