あとがき



 終わりました〜

 もともと、第5回つまり前回の最恐小説大賞に出そうと思って書いてたんだけど、どうしてもやる気が起こらなくて途中でほっぽりだしてしまったやつです。たぶん、そのあと、冒険録を書いてたw

 鋼メンタルの僕でも、仕事辞めたばっかりでこの内容はさすがに重かった。

 約35000字で放置して、気分も一心したとこで、じゃあ、あらためて続き書きましょうか、と手をつけたのが今です。


 冒険録は書けたので、モチベがどうこうじゃなく、やっぱり気分の問題なんですよね。書いてると「今の気分じゃない」と思うときってあるんですよ。


 さて、今回はこれまでの読み切り長編ホラーのなかでは、やや短めの94500字弱(のちに推敲したら95000字弱になった)でしたが、ちょっとタイプの違うものでしたね。

 分身がこの系統かなと。でも、分身のレナは高校生とは思えない理知的でクールな女の子でしたが、火乃香は最初から、これまでのヒロインのなかで一番弱い子にしようと思ってたので、よりいっそう重くなったかなと。ひたすら虐げられる側の女性がだんだん壊れてくさまが描かれていく……。

 苦手な人には読めない内容でした。すいません。あ、そう思うと、主役がロンドだけど、セイレーン姫に近いのか。


 最初、この話を思いついたときは、『愛しの肉食男子』というタイトルでした。オチがアレなんで。

 もうほぼラスト近くなってから、急に青髭の城がどうこう言いだして、「あれ? これ、使えるじゃん。なんでもっと早くこのモチーフからませなかったんだろう」ってなりましたが、そのあとはひたすら青髭でこすり続けました。途中、パンをふんだ娘も浮かんできましたが、モチーフがブレるので、そっちは広げるのやめて。


 最恐は前、10万字以上が応募要項でした。が、規定が前回から変わって、8万字以上15万字以内になったので、10万字には達してないけど、この長さでもまた送りこめますね。なので、たぶん、この話の公開は最恐の募集期間にあわせて、カクヨムでも同時公開になると思います。

 ふつうに考えて、二年連続で受賞するわけないと思ってはいるんですが、第一回、第二回などの受賞者が5回めに応募してるのを見て、まあ出してもいいんだなと。


 グールはもともと最恐用に書いた話でしたが、コミカライズ賞ではなく、小説の書籍化を狙ってました。そのとき、まだコミカライズ協賛じゃなかったし。

 今回の青髭は、コミカライズを狙って書きだしたんですよ。そっちはドロドロ恋愛ふくむストーリーを求むって書いてあったので。

 なので、いちおう次回の最恐になげこもうかなと考えてます。次もコミカライズ協賛だといいな。


 この話、最初に思いついたとき、凛、いなかったんですよね。書きだすときに、ただの新婚夫婦と元カノの三角関係じゃ僕が書いててつまんないなぁ。じゃあ、僕好みの変質的な美青年を出しますかとw


 木原敏江さんの『水晶と天鵞絨』シリーズをご存じでしょうか? コメディタッチミステリーの少女マンガで、青髭をテーマにされてます。元妻が五人も行方不明になっているというスゴイ美青年フランス貴族のカミーユと、お姉さんがカミーユと結婚したあと行方不明になったアメリカ人のベル。二人の恋愛をからめた、ちょっとオカルティックな事件の連作短編。


 これのカミーユがものすごいツボだったんですよ。見ため耽美な美青年なんだけど、じつは中身は単純明快な健全明朗青年。ただし、彼の地雷をふむと、とつぜんギリ犯罪者手前くらいまでブチギレる。


 こういうエキセントリックなキャラが好きだー! と、ひところハマッてたので、ワレスさんとか、『出門さま』のプロメテウスとか、『タイプJ』のオリジナルE(てか、エドガー)とか、ちょっとその影響を受けてますね。


 今回、凛も久々にあの感じにしようと思って、自分が書く楽しみのためだけに出したキャラです。もっと前面に出したかったけど、ストーリーの進行上、前半はあんまり出てこない……。

 本格的に変態さんなので、カミーユとはぜんぜん違うキャラなんですが。


 僕は好きなんですけどね。凛。正真正銘の変態なので、好きだと言ってくださるかたがいるかどうかw


 今日は二時間しか寝てません。というのも、この話がもうちょいで終わるってとこで、いったん寝たんですが、クーラー切ったら暑さで二時すぎに目がさめまして、しかたないので続きを書きだしたら、けっきょく朝まで書いて完結させてしまったっていう。

 お昼寝できるといいな。


 第5回最恐の総評で、文体を読者対象年齢にあわせろとか、僕の文章はレトリックが少ない(てか、ないよ。ないですよ。読みやすさ重視なんだから)って書いてあったので、いつもより比喩多めにしてみたんですが、努力が感じられたでしょうか?w


 ではでは、次は何を書こうかな?

 ワレスさんの途中まで打ってるやつか、冒険録の続きか、またはジゴロ探偵『ワレスと十二人の恋人たち』にとりかかるか、おそらく、その三択のどれかです。


 青髭は冬公開になると思うので、ワレスさんか冒険録あたりで、次はお会いすることになるでしょう。


 ではでは、いつも応援してくださる皆さま、通りすがりにここまで読んでくださった皆さま、ありがとうございます。


 2023/07/30

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愛しの青髭 涼森巳王(東堂薫) @kaoru-todo

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