第二話

〜あらすじ〜

いじめを受けている少女がいた。

1人帰路についていたとき、1枚の手紙を拾う。

自分宛てのような文面で、怪しく思っていたけれど、家に持ってかえることにした。


★第二話★


「ただいま〜」


家につくと、すぐに荷物をおろしてさっきの手紙を広げた。


いじめで悩んでいる

これを読んだ貴方へ。

恨みがあればフクシュウを

哀れみがあるならオンガエシを。

私達と一緒に新しいヒカリを掴んでみませんか?


相変わらず不思議な手紙だ。

「ヒカリ」ってなんだろう。

なぜかフクシュウとオンガエシだけカタカナに

なっているし。

きっと漢字は復讐と恩返しだよね。


パサッ


何かが落ちたみたい。

拾ってみると手紙と同じ便箋で書かれた紙だった。


いじめっ子たちを痛い目にあわせるか。

それとも良い方に事態を動かすか。

それはあなた次第です。


1枚目の続きのようだった。

ないと思うけど、もしこの手紙が不思議な力を持っているなら、私をいじめる人達を懲らしめられたりするってことかな?

いじめっ子を痛い目にあわせるのはいいかもしれないけど、それだとまだいじめは消えないと思う。

良い方に事態を動かすにはどうすればいいんだろう。友達を呼ぶとか?いや、自分にはもう友達はいない。いじめられるうちに離れていってしまった。私の話などもう聞いてくれないだろう。


考えるのも集中できなくなってきた。

一度手紙から離れてみよう。


引き出しの中に手紙を置いて、時計を見た。

まだ5時半。たまには本を読もうかな。

机の近くにある棚を見ると、

「心温まることば」という本があった。

元々お母さんが買っていた本だけど、少し読んでも大丈夫だろう。


心温まることば


1.あなたはひとりじゃない

2.困ったら誰かを頼ってもいい

3.周りに仲間はきっといる

4.がんばることも必要だけど

 休憩するのも大事

5.自分のペースで進んでいい


どこにでもありそうな言葉だけど、これに従って行動してもいい気がした。

明日も学校、頑張ってみようかな。

〜第三話に続く〜

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