ヒカリノテガミ
きみとおさる
エピソード1 第一話
〜プロローグ〜
人には白い感情と黒い感情がある。
白い感情は、
人を思いやる気持ちや、
優しく、あたたかい気持ち。
黒い感情は、
人を憎む気持ちや、
殺気や、怒る気持ち。
人は心がある限り、
そんな感情が生まれる。
そんな感情をコントロールするために
私達は活動しているのです。
★第一話★
みんな私から離れていく。
みんな私とは関わらないように接している。
机には落書き、
話し合いでは私抜き。
仲のいい友達がなにか失敗しても
ドンマイの一言で済むのに、
私が同じことをしたときは冷めた目で見てくる。
道徳の授業ではいじめはダメって習うのに、
実際実行している人なんかいない。
周りもきっと気づいているのに注意しない。
こんな毎日に耐えている私もぶっちゃけなかなかすごいと思う。
そんなことを考えながら、
当たり前に1人帰路につく。
ふと左を見ると、
「いじめを無くそう‼
些細なことに気をつけて
みんなでいじめ対策しよう!」
なんて無責任なポスターが貼ってある。
こんなんでいじめが無くなるわけないじゃん。
相談してこの事態を広めたくもないし、
相談したらしたでチクリ魔だとか被害者ヅラとか言われてもっといじめが酷くなるだけだろう。
人が憎い。
人はきっと他人をいじめないと生きていけないんだろう。
自己防衛のために見て見ぬふりをして、
他人を盾にしているんだ。
ん?手紙が落ちている。
封筒は黒と紺を混ぜたような暗い色で、
なぜかすごく開けたくなった。
手紙がなにか
私が気になる情報を持っているような、
私の心を覗くような、そんな感じがした。
周りに誰も居ないことを確認してから、
封筒を開けた。
いじめで悩んでいる
これを読んだ貴方へ。
恨みがあればフクシュウを
哀れみがあるならオンガエシを。
私達と一緒に新しいヒカリを掴んでみませんか?
なにこれ。私のために書かれたような文章だな。
ところどころカタカナになってるし、かなり怪しい。
でも、なにか捨てきれずに持っていたほうがいい気がしたから、ポケットに突っ込んでその道をあとにした。
〜二話へ続く〜
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