第82話 世界会議
アメリカ、ニューヨーク州。
世界探索者協会、各支部によってトップハンターの招集命令がかけられた。
No.1からNo.10までのハンター、つまり、S級ハンターが招集を受け、一同が一つの部屋に集められた。
No.2
マルコ•サンチェス、アメリカ
男性
No.3
シルヴィア•ヴァイスマン、ドイツ
女性
No.4
王偉(ワン•ウェイ)、中国
男性
No.5
ジュード•ウィリアムズ、イギリス
男性
No.6
ジーナ•ラヴローフ、ロシア
女性
No.7
エミー•ロザリー•バシュラール、フランス
女性
No.8
キム•ジェヒョ、韓国
男性
No.9
ピノ•リヴォルタ、イタリア
男性
No.10
シャルル・シントロン・ブストー、スペイン
男性
No.2からNo.10までが円卓の席へと座っている。警戒する者、興味深そうな者など、各々の反応は様々である。
部屋の扉が突然開く。
入って来たのは、黒のグランドマスター
【アーノルド•カーマン】齢45の初老のダンディ。体格は良く筋肉質で190センチはある。
茶髪で茶色い髭が特徴的な男性である。
魔道具【言語の崩壁】を発動する。
これはそれぞれの国の言葉を自動で翻訳し、脳に伝わる言葉は自分が1番慣れている言葉へと変換される。
「まずは集まってくれてありがとう。心強く思う。早速だが本題に入る。」
一同は集中し、アーノルドの話に聞き入る。
「カリフォルニア州の東地区にSS級ダンジョンが現れた。かのダンジョンは急速に魔力を高めている様だが、恐らく近日中にダンジョンブレイクが起こるだろう。国民は居住地を変え、避難は済ましてある。しかし、SS級であるが為、全米に被害が及ぶ可能性がある。未知である為、正直な所、対応の仕方が分からないのだ。よって、君たちにはその偉大なる力を以って、各個対処して欲しいと思っている。」
「アーノルド、報酬はいくらだい?」
スペインのトップハンターであるシャルルがニヤッとしながら発言する。
「報酬は、参加するだけで10億ドル。成果に応じてプラス報酬は約束しよう。」
「OK.参加しよう。」
「質問良いかしら?私達の戦闘力でそのダンジョンから出現するモンスターは倒せるのかしら?不安なんだけれど。」
ロシアのトップハンターであるジーナが眉を下げ、不安そうに質問した。
「S級ダンジョンのクリアは未だ成功していない。それ以上の難易度だ。恐らく奇跡を信じ戦う事になるだろう。すまない。」
「分かったわ。怖いけれど、この命を賭して守ってあげるわ。」
「ありがとう……。他の質問は?」
「何故この場にNo.1が居ないんだ?」
「………No.1は来ない。」
「そんな…。」
「本当に居るのか?そんな奴。ハンターの癖に日和ったのか?」
「No.1は存在する。名前はMr.Asora.」
「ふん。居ても来なきゃ意味がないじゃねぇか。居ない奴を当てには出来ねぇよ。」
「彼は、きっと来るよ。この僕、マルコ•サンチェスが保証するよ。」
「けっ!!俺は認めねぇ。この場にも居ないやつなんてな。」
「他に質問はないか?」
手を挙げる者はいない。
使命感と責任感によってハンター達がこの場に留まらせた原因である事をアーノルドは申し訳なく思った。
「……みんなありがとう。君たちはヒーローだ。頼む。アメリカを、地球を、この世界を救ってくれ!!」
各々が強い決意を胸に刻む。
その眼差しはこの先にいる未知の敵を貫く。
✳︎
「さて、行くか。」
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