第43話 日本支部へのケジメ-2
柴田兄弟の弟である大吾は不動の部屋の前へと侵入した。
すると、買い物に出かけようと妹の詩秋が玄関の扉を開けて出てきた。
透明化スキルの能力で視認できない為、詩秋は気付く事ができなかった。
これ幸いと大吾は詩秋を人質に取ろうと後ろから迫る。
「なーにしてんだ。人の妹にちょっかいか?良い度胸してんなてめぇ。俺の眼を見ろ。」
すぐ隣には不動が居た。圧倒的な感知範囲に侵入して好き勝手に出来るほど不動は甘く無い。
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大罪残痕スキル『
・怠惰の大悪魔の力である魂干渉を精神干渉へと変換したスキル。
・敵のステータスを10/1減少させ、存在格の3段階以下の人種に洗脳をかけられる。
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「お前は俺の下僕だ。俺の言うことだけを聞け。お前は何者だ。誰といる?誰の指示でここへ来た。目的は?」
大吾は不動の怠惰催眠で洗脳され、死んだ目をした操り人形と化した。
「オイラは柴田大吾。マンションの外には一緒に来たかける兄さんがいる。ハンターギルドの日本支部、副支部長の服部の指示でお前を連れてこいとの依頼を受けた。」
「それで?日本支部へ行ったらどうなるんだ?」
「わからない。でもお前が君室に酷いことをしたから報復の為かもしれない。」
「酷いこと?君室?覚えてねぇな。君室って誰だ?」
「君室はこの間ここにオマエをスカウトに来た男だ。」
「スカウト?覚えてねぇな。まぁいい。その日本支部は俺に害意があると言っていいんだな?」
「そうだと思う。」
「よしわかった。お前は透明化スキルでお前の兄貴を仕留めて来い。」
「分かった。行ってくる。」
✳︎
マンションの外に待機している翔の元へ大吾は透明化スキルを発動し、後ろから迫る。
「おう大吾か。何で透明化スキルを使ったんだ?臭いでわかんだよ。お前くせーから。」
「かける兄さんをオイラは殺さなくちゃいけない。死ね。」
「は?一体どうしたんだ大吾!!」
大吾は武器である短剣を翔めがけて振り回す。
翔は臭いで大吾の大体の位置は掴んでいるが
短剣の軌道は分からない。
次第に体には切り傷が増えていく。
「イかれちまったか。なら俺が殺してやる。猛毒スキル発動。」
翔は猛毒スキルをナイフへと付与し、切り傷が新しく増えた瞬間にその方向で大吾の位置を予測する。
予測した位置へとナイフで攻撃すると命中する。
その切り傷から即効性のナイフが大吾の体内へ入ると大吾はビクンビクンと痙攣しながら口から泡を吹いて死亡した。
「馬鹿弟め。こんなに馬鹿だとは思わなかったぜ。仕方ねーからターゲットは俺が殺る。」
不動の元に自殺願望者が忍び寄る。
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