第16話 魔力回復の修行とリスポーン

 敵として記憶にあるカートはその高次元の集気法で魔力を回復し、圧倒的火力の絶級以上の魔法を連続で行使してくる。


 戦場は常に荒れ果て、巻き込まれた魔物の死体で溢れる。


知恵の神聖騎士の名とは裏腹に、世には別名で戦闘のあとがまるで世紀末の様だからと『世紀末魔法バカ』と呼ばれているのを耳にした。


 絶級魔法で万を超える魔物を屠れるのだ。


 そんな魔法を連発してくる敵が楽しくないはずがない。


 まだまだ全てを思い出した訳では無いが、思い出せる範囲でも楽しくて狂っている思い出しかない。


 その澄ました眼鏡面で、身長も高くスタイルが良い事から女性からは人気があった。


 まぁ生涯独身だったし、その後、前世の俺が闘いの末、討ったからザマァなかったけどな。


 そんな記憶を思い出しながら、マクスウェル流の集気鍛錬法を3時間続けた。


ユニークスキル『鬼才天選』のおかげか最大級まで集気法のレベルを上げることができた。


すると

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【通常スキル】

『魔力回復』が最大レベルに達しました。


『魔力回復』スキルがユニークスキル『集気法』へと進化しました。


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という脳内アナウンスが鳴る。




 現在のMPなら10秒ほどで全開に出来る。

まだまだカートほどのレベルには達していないが、今のMPなら充分だ。


 丁度4時間が経過し、階層の魔物が復活した。

滅殺蝗もそいつらに喰い殺された魔物も。


 再度、同じ魔法で始末するのも芸が無いので、風魔法をイメージして練習をするついでに討伐してみようと思う。


 イメージするのは、無数の風の斬撃。飛ぶ斬撃は武技の飛斬でイメージ出来る。斬撃に指向性を持たせてホーミング力を持たせるようにイメージプログラミングする。


「行くぞ蝗ども。斬り刻めや。『風属性絶級魔法・天燕あまつばめ』‼︎」


 莫大な魔力と共に風の斬撃が無数に撃ち出される。集団で飛行する滅殺蝗が肉片へと姿を変える。


 全ての蝗が斬り刻まれ、砂漠の砂は黄色から一部が緑色へと変わる。

 

 多大な経験値でレベルが上がる。


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『レベルアップしました。現在のレベルは67です。』


『風属性魔法』を取得しました。


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というアナウンスが脳内で鳴り響いた。


 21階層ではもう得る物もないので魔力を回復し22階層の階段へと向かうことにした。





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