第9話 12階層からの20階層へ

 12階層へと降りると、沼地の環境だった。


 蛙型、トカゲ型、蛇などの爬虫類系の魔物が多く、目につく魔物は全て番人が使用していた戦技『飛斬』で始末した。


 先ほど始末した死体が消えていたので、時間が経過すると、死体ダンジョンに吸収されるんだろうと考えた。


 あまり有意義なスキルを使う魔物は居なかったので全てありがたく経験値にした。


毒使いは沢山いたけどな。


 12階層のボスはポイズンリザード。


毒牙と自慢の尻尾での打撃が主な攻撃手段だが

苦戦することなく刻んでやった。


 13階層は、湿地帯。


 沼地よりは足元が良いが、ぬかるんではいるので動きづらく、泥に足が取られる。


魔力で脚を強化し、泥に沈む前に次の脚を踏み出す事で何とかした。


 出現する魔物は、サンショウウオに似た魔物やドジョウに似た魔物など水属性の魔物ばかり。


 やはりこちらも大したスキル持ちは居なかったので移動しながら飛剣で始末した。


 階層ボスは巨大蟹ジャイアントクラブ


 甲殻は堅固で打撃、斬撃共に効果は薄そうだが、俺の刀の斬れ味には勝てなかった。


 順調に進んではいるが、存在格というかレベル自体は前の階層より少しずつ上がっていって見える。


 14階層は、うってかわり乾燥地帯。


 砂と岩ばかりの階層で、ロックゴーレムや魔砂トカゲ、千本サボテンなどの植物系の魔物もいる。


 めちゃくちゃ暑いし喉が渇く。


 環境への適応が1番の難関だと感じる。


 乾燥と暑さの耐性が欲しかったので

魔砂トカゲのスキルを観察。


 どうやら、体の周りに魔力を薄く展開して

膜を作り乾燥や暑さから身を守っている様だ。

 

 同じ様に真似して、魔力で再現していく。


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【環境耐性スキル】

『乾燥無効』を取得しました。


『暑さ無効』を取得しました。


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 階層ボスはアイアンゴーレムだったが、巨大蟹と同じく名刀の斬れ味には鉄の体でさえも綺麗に切断された。


 15階層から18階層は同じ様に岩石地帯であり

目ぼしいスキル持ち魔物は居なかったが、

敵を全て殲滅しているので、着々と自分の力が上がっているのが分かる。


 階層ボスも大して強くなかったので割愛。


 まぁこの辺の魔物にはまだまだ苦戦はしなさそうだ。


 19階層は、氷雪地帯。


 圧倒的な寒さに身はガチガチと震える。


 動きが硬くなっていく。


 なんでまたこんな過酷な環境なんだ。

魔物を索敵し、すぐさま魔物を発見し鑑定する。


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【アイスベア】

存在格:D[25]

状態:健康

HP:300/300 MP:60/60

物攻:200

防御:200

魔攻:125

魔防:120

敏捷:103

幸運:3


【環境耐性スキル】

『寒さ無効』


【魔法】

『氷雪属性魔法』[初級]


【武技】

『氷爪』

『強牙』


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※天眼スキルにより解析。


『寒さ無効』

・寒さ、冷気に耐性ができ、無効化される。


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「うぉおおお!!良かった!まぁまぁ強い魔物だが奴のスキルを物にすれば寒さから脱却できるぜ!」


 『乾燥無効』と同様に体に魔力の膜を張る様だが、更に三重に膜を貼り、膜と膜の間に空気がある事で断熱性を持たせているようだ。


「俺だったら更にもう3枚膜を作り、間に空気の層を作る。これも魔力操作が成せる技。」


【環境耐性】

『極寒吸収』を取得しました。


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※天眼スキルにより解析。


『極寒吸収』

•寒さ耐性系の最上位スキル。

環境下の冷気によるスリップダメージを無効化し、MPが徐々に回復する。


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「よし。これで寒さ対策はバッチリ。環境耐性系の最上位スキルは初めて取得したな。」


(あとは氷雪属性魔法が気になるな。ちょいと様子見しながら戦闘開始だな。)


「おら、こいよ熊公。遊んでやるよ。」


 グォオオオと大きく咆哮し、勢い良く駆け出すアイスベア。


 挨拶がわりと氷爪で攻撃してくるが、それを危なげなく避け、返す刀で腕を切り飛ばす。


「なるほどな。」


 氷爪が効かず、腕を切り飛ばされたアイスベアは大量の血液を滴らせるが、それを氷雪属性魔法で氷結晶を作り止血する。


 アイスベアは槍状の氷をこちらに撃ち込んでくる。さながらアイスランスと言った所か。


 不動は、同じ様に見よう見まねでアイスランスを作り、相殺させる。


 思わぬ反撃なのか。アイスベアに隙が出来た。今がチャンスと氷爪と同じ要領で刀に氷雪属性の魔力を纏い、首を刎ねる。


安直だが、『氷剣』という所か。


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【魔法】

『氷雪属性魔法』[初級]を取得しました。


【武技】

『属性剣』〈氷剣〉を取得しました。


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この後もアイスベア、氷大兎、アイスリザード、アイスウルフ、アイスゴーレムなどを相当数始末した。


 階層ボスである氷鬼は、氷雪属性魔法を主体とした戦闘方法で、拳に氷雪属性の魔力を纏い攻撃してきた。


 多彩な動きで攻撃してきたが、天眼により見切り斬撃で両腕を切り落とし、首を刎ねる。


そして、19階層を駆け抜けた。


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※天眼スキルにより解析。


 『氷雪属性魔法』

・氷雪属性の魔法を扱える。使用できる魔法は魔法操作の練度と経験に左右される。

初級、中級、上級、絶級、超絶級、災害級、破滅級、神級、神滅級に分類される。



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 そして、20階層へ。


 そこは、地獄の門が威圧感を放ち、10階層の門より何故か嫌な予感がした。



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阿空不動あそらふどう】[20]

種族:人間

存在格:B[51]

状態:健康

HP:2455/2455 MP:2120/2035

物攻:1055

防御:865

魔攻:775

魔防:670

敏捷:1065

幸運:61


【状態異常耐性スキル】

『猛毒無効』


【環境耐性スキル】

『乾燥無効』[上位]

『暑さ無効』[上位]

『極寒吸収』[最上位]


【ユニークスキル】

闘魂回帰トウシンノキオク』[13%]

鬼才天選テンニエラバレタモノ

天眼テンガン

刀剣神覚トウケンノサトリ


【魔法】

『水属性魔法』 [初級]

『氷雪属性魔法』[初級]

『無属性魔法』 [初級]


【武技】

『鬼剣』[S級]

『属性剣』[C級]


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