第4話 特殊な情報媒体【ステータス】
女性の声を聞いた瞬間、生まれた頃からさも
【ステータス】がその身にあったかの様に錯覚する程、知識として強制的に植え付けられた。
「よし……ステータスっと。」
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【
種族:人間
存在格:F[2]
状態:健康
HP:20/20 MP:15/15
物攻:15
防御:5
魔攻:4
魔防:5
敏捷:12
幸運:5
【ユニークスキル】
『
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ステータスと声に出すと、今の状態やパラメーターが目の前に映し出される。
何故だか最初からスキルを持っていた。
分かってはいた事だが、触れようと手を伸ばしても触れられず、特殊な情報媒体としての役割でしかないようだ。
確認後、ナイフを手に持ち、ダンジョン探索を再度開始した。
かなり広めの階層なのか30分ほど歩き
漸く下へと続く階段を見つけた。
どうやら、上へ登るタイプではなく地下へと潜っていくタイプのダンジョンらしい。
探索中も緑色の化物、物語でいうゴブリンのような存在には何度か出会したが危なげなく始末した。
ステータスを取得して気がついた事だが
どうやら化物を倒すと少しだけ力が上がった感覚がした。
おそらくそれが経験値というやつだろう。
レベルと存在格という項目がある。レベルが上がったのかもしれない。
しかし、倒せば倒した分、経験値の吸収効率が下がっている気がする。
まぁ何ごとも同じことだけを繰り返しても経験値として得るものは減っていくのが道理だ。
「それでも力になっていくのが分かるのは面白いもんだ。」
地下へと続く階段を降り、地下2階へと潜った。
どうやらあまり景色は変わらないらしい。
一階とでは差異がわからない。
「ぐぎゃあぎゃああ」
さっきとは違う化物が来た。
おそらく、コボルトという化物だろう。
よくもまぁ物語に出てくる化物ばかり上手い具合に出てくるものだ。
「狐みたいな人間みたいなよくわからん化物だ。どうせゴブリンと大差ないだろお前。ほら、かかってこいよ畜生が。」
と言いながら、人差し指でチョイチョイと挑発する。
挑発されたのが分かったのかこちらに襲いかかってくる。
流石は獣のような姿をしているだけあって俊敏な動きをする。
速度に任せたままナイフを突き出してくるがフェイントも混ぜない単調な動きなので、身を捻り躱しカウンターにナイフで突き出された腕を切り上げる。
ブシュっと血が出て、苦痛に顔を歪めるコボルトであったが一瞬の間に喉も切り、それが致命傷となり命の灯火が消えた。
「我ながらいい動きだったな。なんだかイメージ通りに体が動くし、相手の動きもスローに見える。調子もいい。出来ればもっと強い奴と戦いてぇ。」
化物を倒すとまたしても女性の声でアナウンスがあった。
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【ユニークスキル】
『
【ユニークスキル】
『
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