第3話 二階層と戦闘センスとステータス解除
果てしなく続く薄暗い一本道をひたすら歩くとその先に階段を見つけた。
階段を降り二階へと進む。
一階と同じ様な景色だが、LEDライトのように光る謎の鉱石のおかげで先ほどより明るい。
(なんだ……同じ様なものか。)
瞬間、何かが飛んでくるのが見えた。
危なげなくそれを掴む。
(ナイフ?こんなところに?誰が投げた?)
ナイフが飛来して来たであろう方向を見ると
緑色の肌で茶色く汚れた歯でニヤニヤと獲物を見つけたと言わんばかりでこちらを見て来た。
化物は腰に装備したもう一本のナイフに手をかけようとした。
「……ゴブリンか。持っているのはボロそうなナイフ?だからどうした。そんな物即対処出来る。」
不動はゴブリンが投げたナイフを左手に構えた後、一瞬で距離を把握した。
刹那の判断で相手の左目に向かってナイフを投擲。
ドスッ!!ストライク。刺さった左目からは血が溢れ出る。
耳をつんざく悲鳴。
倒れ込みバタバタと足を動かし暴れる。
好機!!
ゴブリンの元へと全速力で駆ける。
化物の腰にあるもう一本のナイフを奪い取り、首をカッと切り裂いた。
化物の死体は消えず、暫く観察するとダンジョンの地面から黒いモヤが出て、化物の体を吸収していった。
奪い取ったナイフはそのままだったので、おそらく体に密着、あるいは、解体して入手した物に関しては持ち帰ることが出来るのかもしれないと推測した。
更に、情報を入手しなければならないと
思った矢先に、頭の中に先程と同じ女性の声が聞こえた。
『ステータスが解除されました。』
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