雨天の願い

雨の日の七夕には、叶わない願い事を願っていい。

なぜならば、届かないと分かっているからだ──


僕の持論のひとつである。


そんな些細な救済の日に、僕は短冊へ何も書かなかった。

書く必要がないからだ。


代わりに空へ向かって手を合わせた。




「……あのいじめっこ糞野郎共が早く苦しんで死にますように」

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