第64話

嵐風魔術師スキル

水魔術師スキル

火魔法スキル

強化魔法スキル

全魔法耐性スキル

全異常耐性スキル

立体機動スキル

慣性無効スキル

恐声スキル

隠密スキル

聴覚スキル

嗅覚スキル

爪撃スキル

魅了スキル

肉球スキル

毛繕いスキル

モフモフ強化スキル

牙撃スキル

遠吠えスキル

消費魔力低減スキル

魔力強化スキル

魔法言語スキル

脚力強化スキル

落下防止スキル

空中跳躍スキル

睡眠変換スキル

猫撫で声スキル

魔力感知スキル

気配察知スキル

魔法技スキル

判定スキル

変化スキル

神獣化スキル


・・・何か多過ぎじゃないか?

たぶん、体の大きさを変えられたのは、変化スキルの効果だと思う。

だけど中に良く分からんスキルも多いし。

特に、肉球スキルとか、毛繕いスキルとか、モフモフ強化スキルとか、睡眠変換スキルとか、猫撫で声スキルだけど・・・


肉球をどうするんだ?

踏み踏みするのか?


毛繕いって、毛繕いが上手くなるのか?

これ以上ツヤツヤになると、攫われそうだぞ!


モフモフ強化って、更にモフモフになるのか?

これ以上だとモフモフ好きな奴はモフ死にするぞ!


睡眠取ると何に変換されるんだ?

エネルギーになるのか?


猫撫で声って、やっぱり猫撫で声だよな?

もう魅了を持ってるんだから、猫撫で声までいらないだろ!


とか、突っ込みたい所だけど、そこは我慢しよう。


でも、やっぱりアンバー自身が知らないだけで、スキルは大量に持ってたな。

最初から持ってたスキルが多くて、スキルって気付いて無かったんじゃないかな?

他にも知らないスキルや気になるスキルはあるけど、一番は神獣化スキルだろうな。


名前通りに神獣になれるスキルなんだろうが、既に神獣であるアンバーに神獣になれるスキルって必要なんだろうか?


確か最初に目利きスキルで調べた時は・・・神獣トリエグルとベイグルの子供・・・ってなってたよな。

つまりアンバーは神獣の子供ではあるが、まだ神獣では無いって事か?

でも、素質があるからスキルを使えば神獣になれるって事かな?

未来の神獣候補って感じか!


よっしっ!ここまでは良いだろう。

色々疑問は残るけど、全部の疑問を検証してたら何日も掛かりそうだ。

となれば、次に聞くのはこれかな?


頭の中に時々声が聞こえたりしないか?

『・・・ある!最初は驚いた。でも誰もいないし、もう気にしない』


やっぱりそうか!

スキルの声は聞こえてるけど、スキルって事を知らなかったから、スキルが分からなかったんだな。


その声がスキルのことなんだよ。

だからアンバーもスキルを持ってるんだぞ。

『そうなんだぁ』


おいおい、淡白だなぁ。

まあ、本人は気にして無いし、スキルと意識してなくても使えてるみたいだから問題無いかな。

これからも、余裕のある時に色々聞かせてもらえば良いや。



いつまでもアンバーのスキルの事だけ考えてる訳にもいかないし、当初の目的である採取に取り掛かる。

何箇所か、回復薬の素材の群生地を見つけたし、他の素材も見つけた。

今日一番の収穫は、旨いキノコの群生地を発見できたことかな。

幾つか採取して、売る用と食べる用にする。

こいつは焼くと旨いらしいのだ。


後は、調味料として使える物や、少々だが果物も手に入ったし、兎が四羽取れたのも嬉しい。

これを拠点に持って帰って、夕食にする予定だ。


「そろそろ戻ろうか?」

『まだ、遊びたい』


そうか、アンバーにとってこれは遊びだったか。

俺は、きちんと仕事してるつもりだったんだけどなぁ。


仕方無いな、まだ時間あるし、もう少し付き合うか。


「じゃあ、暗くなる前に戻れる時間までだぞ」

『やった!』


やっぱり、行動や興味の方向が子供っぽいよな。

アンバーが何歳まで生きるのか知らないけど、神獣の子供なんだし、普通の猫とは比べ物にならないくらいには長生きなんだろうな。

そう考えれば、俺より長生きの可能性の方が強そうだし、同じ年齢だとしても子供っぽい事にも納得できそうだ。


ただ、変化スキルで戻った時の本来の大きさを知る俺としては、あの姿で子供っぽいのは逆に怖かったりする。

だってアンバーは、じゃれてるつもりでも、こっちは命懸けって事が起きそうだろ?

今の所問題無いけど、今後の事を考えるなら、その辺も話し合っとく必要があるかな。


俺の肩から降りて、俺の前を意気揚々と歩くアンバーの尻尾を見ながら、そんな事を考えていた。



あれからもうろうろしては色々見つけて採取したりして、夕暮れの時間も迫ってきた頃に拠点に戻った。

焚き火を準備し、兎を捌き、調味料を振って焼いたりして夕食にする。


メインは兎を焼いた物だが、興味があるのはキノコ。

今日採取した中で、ダントツに買取価格が高い一品だ。

前に調べた内容では、軽く焼いた物が美味いと書いてあったし、それに期待しているのだ。


で、夕食の準備が終わったんだが、キノコ・・・ヤバイ!

焼き始めて直ぐに分かったよ、匂いが既に美味そう!

匂いを我慢して料理するの、きつかった!


アンバーも我慢の限界みたいで、さっきから足元で靴をテシテシと叩いてる。

力加減が完璧だな!


それぞれの皿を用意して、さあ食べるか!


「モグモグ・・・うっ美味いっ!」

「モグモグ・・・ウミャァ『美味しい!』」


このキノコ、マジで美味いわ!

名前なんだっけ?

えーっと、あっ!危なそうな名前だって思ったんだよな。

デリンジャラスマッシュって、デリシャスとデンジャラスが混じった感じ。

でも食べて分かった、確かに美味過ぎて危ないかも。


すっかりキノコにやられて、メインのつもりの兎を忘れてるよ。



こりゃあ、明日はもう一回キノコを採りにいかないとな!

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