第十章✧証拠と動機はなんですか?

「そんなわけないだろぉぉぉぉーーー!」


高梨くんの声が教室に響き渡った。

「僕にはアリバイがある。証拠も動機もないんだ。だから、僕でない。」


―――ガラ、ガラララ、ガララ―――

教室の扉が開いた。

「証拠ならここにある!」

田口くんが、真っ赤な糸を持って、来た。高梨くんがうろたえる。

「馬鹿な、処分したはずなのに―――!」

「これはペンキで塗った、テグスだよ……?」

「はめられた。」

テグス?予知夢では見てない。私が見たのは、高梨くんが死体を移動させているのと、包丁をバックにしまっていることだけ……。過去夢かこゆめでみたのかな…?


―――ジ、ジジジ、ジジジジ、ジジ――――

予知夢のノイズだ!?


高梨くんは警察に捕まり、動機を話している。

小鳥遊おどりゆ先生に、僕のカンニングをでっち上げられたんだ。カンニングしてないのに、夜にわざわざ僕の机にカンニングペーパーを入れて……。僕はやってないのに。小鳥遊おどりゆ先生が気に入らない行動をすると、殴られた。だから、殺したんだぁぁ!!!」


―――ジ、ジジ、ジジジジ、ジ――――


小鳥遊おどりゆ先生に脅されて、体罰された……?」

「……?……それが、僕の動機だ。」



―――ピーポー、ピーポーピーポーピーポー―――


高梨くんは警察に逮捕された。

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