第二章 依頼

 その三日後、二〇〇八年一月十四日月曜日。東京・品川の裏町。その一角にある三階建ての古びたビルの二階にある自身の事務所で、私立探偵・榊原恵一さかきばらけいいちはぼんやりとテレビを眺めていた。こう見えてかつては警視庁捜査一課のブレーンだった凄腕の元刑事で、警察を辞めた後もこうして品川で探偵事務所を経営している。その実力ゆえに探偵になって以降も数々の犯罪史に名を残す事件を解決に導いており、一部からは「名探偵」と呼ばれていた。現在四十一歳だが、あと三ヶ月もすれば四十二歳の誕生日を迎えるはずである。

 そんな榊原が見詰めるテレビの画面では、先日発生した高円寺のホテル火災のニュースが流れ続けていた。

『死者九名、負傷者十名を出した今回の火災において、警視庁は調査の結果、出火原因をホテル九階の宿泊客の寝タバコが原因であると結論付けました。出火元の部屋にいた宿泊客に関しては火災で死亡しているため、業務上過失致死容疑で書類送検がなされるとの事です。また、今回の火災によりホテル側の防火体制に不備があった事が判明しており、ホテル支配人の八町猛容疑者と実質的経営者の霧川椋介容疑者が業務上過失致死罪で逮捕される見通しとなりました。調べによると、当該ホテルは予算削減のためにスプリンクラー等の設備を通常より少なく取り付けており、消防署の査察を逃れるために配管工事をしていないスプリンクラーを設置していた容疑がかけられています。政府は今回の火災を受け、全国のホテルに対し防火対策の再点検を実施するように呼び掛けており……』

 と、その時部屋のドアが開いてセーラー服の少女が入ってきた。

「やっほー、先生。生きていますか?」

「……第一声がそれかね」

 榊原の溜息に対し、少女……深町瑞穂ふかまちみずほはにっこりとほほ笑んだ。都立立山高校の一年生で同校のミステリー研究会会長。昨年六月に立山高校で起こった殺人事件を解決した際に榊原の推理力に心酔し、それ以降もこうして自称弟子として事務所に入り浸っている。榊原ももはや諦め気味で、最近は本気で弟子として扱っている部分もあった。

「こんな昼過ぎからどういうつもりだね? 学校はどうしたんだ?」

「先生……今日は成人の日で学校は休みです。先生みたいな仕事をしていると、国民の祝日とか関係ないんですか?」

「さぁね。にしては、瑞穂ちゃんこそ制服を着ているようだが」

「ちょっと朝から学校に顔を出していたんで、そのついでです」

 そう言って微笑んでから、瑞穂はつけっぱなしのテレビに話題を移した。

「あぁ、またあの火事のニュースですか?」

「ここ最近では珍しいホテル火災だからな。日本の消防というのはこの手のホテル火災との戦いの歴史でもある。菊富士ホテル、池之坊満月城、盤光ホテル、川治プリンスホテル、ホテル・ニュージャパン、蔵王観光ホテル、ホテル大東館……そのすべてが日本の消防史に名を残す大火災を起こしたホテルの名前だ。今でも各地の消防士たちにとっては伝説視されている火災もある」

「そんなホテルの名前がホイホイ出てくる先生もさすがというか何というか……」

 やや呆れ顔の瑞穂に対し、榊原は気にする様子もなく続けた。

「だが、これらの大火災を教訓とした消防技術の発達や法律の改正によって、こうしたホテル火災はほとんど根絶されたらしいと聞いている。それだけにこれだけの犠牲者が出たホテル火災というのは政府にとっても消防庁にとっても衝撃的なんだろう」

「はぁ、そうなんですか……私もホテル・ニュージャパンの火事くらいは聞いた事はありますけど」

 瑞穂としてはそうコメントする他ない。

「……あの、先生、ふと思ったんですけど、このビルの防火体制ってどうなっているんですか? お世辞にもちゃんとしている風には見えないんですけど……」

「見た目はそうだな。ただ、さすがにここに事務所を構えた際にその手の設備はちゃんと設置してある。大体、このビルができたのは一九九〇年の事で、消防法が改正された後だからその辺の条件はちゃんとクリアしているはずだが」

「私はこの古いビルが築二十年経っていない事に衝撃を受けています。というか、築十七年でこの古さはないと思いますけど」

「まぁ、色々あったらしいからねぇ」

 そんなたわいもない会話をしていると、不意に再び入口のドアが開いて温厚そうな表情をした女性が入ってきた。

「すみません、遅れました。大学の講演会が長引きまして」

 宮下亜由美みやしたあゆみ。一応この事務所の秘書という事になっている女性で、本人曰く真木川女子大学文学部の一年生だそうだ。瑞穂がここに入り浸る以前からこの事務所にアルバイトとして雇われていて、主に現場ではなく榊原のバックアップ的な仕事をしている。なぜ彼女がこんな事務所でアルバイトをする事になったのかという点に関しては事情があるようだが、瑞穂はまだちゃんと聞いた事はなかった。普段は榊原の残している過去の事件ファイルの整理をしている事が多かった。

「構わんよ。特に急ぎの仕事もないし、自分のペースでやってくれれば……」

 榊原はそう言って亜由美に入るように促した。が、亜由美は入口のところで意味ありげに微笑んだ。

「それでしたら、ちょうどよかったです」

「ん?」

「実は、さっきここに来るときに事務所の前でうろついている人がいたんです。お客さんみたいですよ」

 榊原は首を捻った。

「アポはなかったはずだが」

「飛び入りみたいです。まぁ、詳しくは話を聞いてあげてから判断したらどうですか? ここに連れてきましたから」

 そう言うと、亜由美は背後を振り返って誰かに入るように促した。それを受けて、亜由美の後ろから一人の男が姿を見せた。

 年齢は三十代半ばだろうか。細身の体だがどちらかといえば引き締まっていると言った方が妥当だろう。セントバーナードの刺繍が左肩に刻まれたオレンジの特徴的な制服を着ているが、その内側に鍛えられた体を隠しているのが瑞穂にもわかった。精悍な表情は、この男がいくつもの修羅場を潜り抜けてきた事を実感させていた。

「失礼、私立探偵の榊原恵一さんの事務所というのはここですか?」

「はぁ、私が榊原ですが、あなたは?」

 そう尋ねると、相手は軽く敬礼してきびきびと名乗りを上げた。

「自分は杉並第三消防署特別救助隊副隊長の南田芳和と申します。何のご連絡もなく、いきなり参上して申し訳ありません。ですが、本日はあなたにご相談したい事があってこうしてはせ参じた次第であります」

 その言葉で、瑞穂は南田と名乗ったこの男が着ているのが消防士……それもレスキュー隊の制服である事にようやく思い至った。一方、一瞬怪訝な表情をしていた榊原だったが、名乗りを聞くとすぐに仕事モードに頭を切り替えたようだった。

「つまり、私に何か依頼がある、と?」

「そう解釈していただいて結構です」

「杉並第三消防署……という事は高円寺も管轄ですね。確か、三日前にホテル火災があった場所では?」

「……さすがですね。どうやら評判は間違いではなかったようです」

 南田はそう言って敬礼を解いた。

「まぁ、どうぞ。立ち話もなんですのでお座りください。仕事の話ならお聞きしましょう」

 榊原の勧めに南田は一礼して榊原の事務机の前にある来客用のソファに腰かけた。榊原のその反対側のソファに移動し、同時に亜由美が給湯室からお茶を汲んで二人の前に置く。そのまま亜由美と瑞穂は入口近くにある秘書席の後ろへ下がった。

「最初に一つ。どうして私の事を?」

「私のかつての上司があなたの事を知っていました。あなたが刑事時代に解決した連続放火殺人事件の際にお世話になったと。今回の一件で不意にその話を思い出して、こうして藁をもすがる思いでやって来た次第です。なので、この件は消防ではなくあくまで私個人の依頼となります」

「なるほど。それで特別救助隊……いわゆるレスキュー隊の副隊長さんが私のような一介の私立探偵に何の御用ですか? 先程の様子ですと、今世間を騒がせている高円寺のホテル火災に何か関係があるようですが」

「平たく言えばその通りです」

 南田は出されたお茶を飲んで一息つくと、改めて要件を告げた。

「単刀直入に申しあげますが、あなたにあの火事……ホテル・ミラージュ火災の真相を明らかにしてもらいたいのです」

 その言葉に、榊原は眉をひそめた。

「真相って……あの火事は宿泊客の寝タバコが原因だと先程ニュースでも言っていたはずです。原因究明には消防庁の原因調査係が出てきているはず。まさか一介の私立探偵の私に彼らが下した判断を覆せとでも言うつもりですか?」

 通常、火災の出火元調査に関しては消防庁予防部調査課原因調査係がその特定に当たる。この原因調査係は警察で言う鑑識に相当し、各種火災原因のプロフェッショナルたちの集団である。なお、ここで火災に犯罪性……すなわち放火の疑いが生じた場合は警視庁捜査一課火災犯捜査係に引継ぎがなされる。警視庁捜査一課と言われると殺人担当というイメージが強いがそれは課内に十二存在する殺人犯捜査係が担当しており、その他にも捜査一課には強盗犯、性犯、火災犯に特化した係が存在する。元警視庁捜査一課の刑事として、榊原もその辺の担当処理は把握しているつもりだった。

 だが、これに対し南田は首を振った。

「いえ、私も消防士の端くれです。あの火事の原因が寝タバコであるという結論に対して疑いを持っているわけではありません」

「では、どういう事ですか? 火事の真相を明らかにしてほしいとは?」

 そこで南田は一瞬ためらったような表情をしたが、すぐに何かを決意したかのように続けた。

「今回の火災、ニュース等でも報じられているように全部で九名の死者が出ています。率直に申し上げますが、そのうちの一人の死について自分は納得していません。彼の死の真相を明らかにしてもらえないでしょうか?」

「その人物とは誰ですか?」

「自分の上司……杉並第三消防署特別救助隊隊長の蒲生晴孝です。彼は火災の際、出火元の九階へと突入し……そのまま帰らぬ人となりました。今回の火災における唯一の消防士の殉職者です」

 榊原は先を促した。殉職した消防士の死の真相を明らかにしてほしいというのは普通ではない。そこには何か事情があるはずだと判断したのだ。

「その蒲生という隊長は火災現場に突入し、そこで亡くなったのですね?」

「そうです。消火後の調査で遺体となって発見されました。四十六歳で、ホテル・ニュージャパンの消火活動経験もある大ベテランです。四月付で隊長職からは引退して内勤になる事になっていました」

「状況から考えてどう見ても消火活動中の殉職にしか見えないのですが……あなたはそう考えていないという事ですか」

 南田は頷く。

「隊長は自分たちにとって尊敬すべき存在でした。そんな隊長が、あんな死に方をするなんて納得ができないのです」

「しかし、火災というのは何が起こるかわからないものでしょう。いくらベテランでもリスクは同じはず。その程度でその死に疑いを持つというのも……」

「その死因が焼死や一酸化中毒死ではなく、首を折った事による頚椎骨折だったとしても、ですか?」

 その言葉に、榊原の表情が厳しくなった。

「死因が首の骨折?」

「はい。隊長は火災現場の九階のある部屋に倒れていました。部屋はほとんど崩壊していて、検視官は隊長が部屋の崩落に巻き込まれ、瓦礫か何かで首を打ったことにより死亡したと考えました。ですが……自分には納得がいかないのです」

 確かに可能性としてはありうるとはいえ、火災現場で焼死や一酸化中毒ではなく首の骨折で死ぬというのは珍しい話である。

「その時、あなたは現場にいなかったのですか?」

「自分は他の部下二名と一緒に十階の救助活動を行っていました。九階に突入したのは隊長と四人の部下だけです」

「九階には宿泊客は?」

「全部で十人。うち四名が生還し、隊長を含めると七名が死亡しています。十階でも二名が死亡しているので、全体の死亡者は九名になっているのです」

「……では、私も率直に伺いましょう」

 榊原はそう言って南田を見つめた。

「あなたは蒲生さんの死がただの事故ではないという。しかし、状況から見るに自殺とも思えない。となれば、あなたは蒲生さんの死を人為的なもの……すなわち、彼が燃え盛る火災現場で何者かに殺害されたと、こう考えているという事でよろしいですか?」

 その言葉に、奥で控えていた瑞穂と亜由美は息を飲んだ。が、南田は躊躇なく頷く。

「そう考えて頂いて結構です」

「……確かにこれは荒唐無稽な依頼ですね。ただの事故にしか見えない消防士の殉職が、大火災の最中に起こった消防士の殺害事件だと立証しろ、という依頼なのですから」

 榊原は難しそうに、しかしどことなく興味がわいた風に答えた。

「状況から整理すると、もしあなたの考えが正しかったとして犯行は燃え盛る九階で起こったと考えるのが自然。つまり容疑者は、この時九階にいた人間……すなわち、突入した他の消防士、もしくは救助されるべき宿泊客の中にいる事になる。しかし、だとするなら問題は多い。最大の疑問は、どうして犯人がわざわざこんな大火災の真っただ中で殺人を決行しなければならなかったのか、という事でしょう」

「その通りです」

「炎の中の殺人、か」

 しかも、現状では殺人であるという所感はこの南田という副隊長が抱いているに過ぎない。何とも雲をつかむような話だった。

「とりあえず、事件の状況を知りたいです。説明して頂けますか?」

「もちろんです。そのつもりでここに来たのですから」

 南田の決意は固かった。榊原もそれに答える覚悟を決める。

「わかりました。では最初に、問題の九階に突入したメンバーを教えてください」

「メンバーは蒲生隊長と自分以外に、雨笠豊範、古賀直沖、下杉龍太郎、時川敦人、神田裕次郎、浮島大樹の合計八名です。このうち、自分と神田、浮島の三名は火災当時十階の救助活動に向かったため九階へは侵入していません」

「九階への出入口は?」

「これがホテルの見取り図です」

 そう言うと、南田は懐から詳細なホテルの見取り図を取り出した。各階はちょうどカタカナの「エ」ののような形になっていて、縦棒部分にエレベーターや非常階段のあるエレベーターホール、二本の横棒部分にそれぞれ十室ずつ、合計二十室の客室がある状況だった。

「九階に出入りする方法はエレベーターと非常階段の二ヶ所がありますが、エレベーターは火災により使用不可能となっていて、非常階段の前には後方支援のポンプ隊隊員が居座って突入した隊員に対する援護放水を行っていました。彼らの目を盗んで火災現場に突入するのはできませんし、そもそも何の装備もなくあの場所に入ったら死に行くようなものです」

「宿泊客は十名。うち生存者は四名だったという事ですが」

「これが各部屋の宿泊客です」

 南田が続けて取り出した書類を、榊原は簡単に確認する。


・九〇二号室……平良木周平たいらぎしゅうへい平良木敦美たいらぎあつみ

・九〇五号室……甲嶋昭太郎こうじましょうたろう

・九〇七号室……立浪権之助たつなみごんのすけ

・九一〇号室……小堀秋奈こぼりあきな

・九一二号室……谷松慎太たにまつしんた

・九一三号室……ハンク・キャプラン

・九一五号室……淀村伊織よどむらいおり

・九一八号室……静川優里亜しずがわゆりあ

・九二〇号室……パトリック・シェルダン


 そこまで読んで榊原はじろりと南田を見つめた。

「いいのですか? こんな個人情報を私に見せて」

「死亡者も生還者もすでにその名前はマスコミに流れています。名前だけならば問題ないと判断しました」

「とはいえ、この事がばれたらあなたもただじゃすまないはずですが」

「覚悟の上です」

 どうやら南田は本気らしい。榊原は改めて名簿を見やった。

「この中で生還者は誰ですか?」

「平良木周平、谷松慎太、ハンク・キャプラン、淀村伊織の四名です。隊長たち九階に突入した隊員によって救出されています。残念ながら、残りは全員死亡と判断されました。出火元は九〇五号室で、ここに宿泊していた甲嶋昭太郎の寝タバコが原因とされているようです」

「これを見ると出火元である九〇五号室がある北側の部屋からの生還者は少ないようですね」

「はい。問題の九〇五号室がちょうどエレベーターホールの前にあって、炎が北側の廊下をふさぐ形になってしまったんです。結果、北側の部屋の客たちは逃げ場がなくなってそのまま……」

 南田は悔しそうに言う。

「問題の蒲生隊長が倒れていたのはどこですか?」

「九二〇号室……この一番南東の部屋です」

 南田がその部屋を指さす。宿泊者名簿を見ると、そこに宿泊していたのは「パトリック・シェルダン」なる外国人で、この人物は火災で死亡している。

「実際にこの階に突入した部下たちの話では、一刻を争う事態だったので皆が皆それぞれ手近なドアを片っ端から開けて救助作業を行っていたそうです。しかも全員が防火服に酸素マスクという姿ですから、正直誰がどの辺りで救助作業をしていたのかは全く分からないという事です」

「そうですか……」

 榊原は思案気に見取り図を見やった。

「それで、どうでしょうか? 依頼を引き受けて頂けますか?」

 榊原は見取り図を見ながらしばらく黙って何事か考えている様子だったが、それから数分して、やがて重々しく頷いた。

「……いいでしょう。ひとまずこの依頼、お引き受けいたします。殺人かどうかはまだわかりませんが、依頼内容は蒲生晴孝氏の死の真相の解明、という事でよろしかったですね?」

「ありがとうございます。それで充分です」

 南田は深々と頭を下げた。榊原はさっそく今後の手順を説明する。

「差し当たり、その隊員たちの話を聞きたいですね。お願いできますか?」

「わかりました。消防署に来て頂ければ、いつでも話が聞けるようにセッティングさせてもらいます」

「頼みます。その他に関してはこちらで調べるとしましょう。報酬に関しては、依頼解決後に改めて請求するという事でお願いします。」

「わかりました。それでは、よろしくお願いします」

 南田はそう言って一礼すると、そのまま事務所を出て行った。後には瑞穂たち三人だけが残される。

「まぁ、そんなわけだ」

「大火災の中で起こった殺人事件、ですか。今までにない斬新な事件ですね」

「まだ殺人と決まったわけじゃない。依頼人がそう言っているだけだ。ただ、私としても少し関心があるのでね。受けてみるのもいいかと思った」

 そう言うと、榊原は立ち上がって早速出発の準備をする。

「亜由美ちゃん、悪いけどいつも通り事務所の留守番を頼むよ」

「わかりました」

「で、瑞穂ちゃんは……」

 その言葉に瑞穂はにっこり微笑む。

「当然、一緒に行きます。私は先生の助手ですから」

「……好きにしなさい」

 この件に関してもはや諦めの境地に達している榊原はそう言うとそのままドアへと向かった。

「まずは、消防庁だな。何にせよ、問題の火災の情報をちゃんと掴んでおきたい」

「そんなに簡単に教えてくれますか?」

「なぁに、当てはある」

 名探偵・榊原恵一の捜査が始まった。

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