2023-3-9

私は今恋をしている。人生が華やかだ。浅い言葉だと思っていた、恋をしてから世界が鮮やかに見える。などの言葉が私に深く刺さっていることに気づいて恥ずかしくなった。この感情を持つことで自分が退化しているのではないだろうかとさえ感じた。しかしここから前に進んだ先が、恋心がない状態とは考えられないとも感じていた。私は感情に支配されないタイプだという自負があったが、好きな人から遊びに誘われると、一度見て面白くないという烙印を押した映画を見ていないと偽ってまで誘いに乗ってしまった。一度会話が途切れた時に感情に支配されていたことに気づいて悲しくなった。悲しいから、しばらく何も手につけたくなかったが、それでは支配が強くなるのでやめた。この遊びの約束は友人に直ぐに報告した。2人で作戦を立てることがたのしかった。恋が実らなくてもこの時間があるだけで良いとも思ったが、それは言い訳を作っているようで癪だったので心の中でクシャクシャに丸めてゴミ箱に入れた。その紙を広げる時が来るとしたら、それはその言葉が現実になった時だけだろうと思う。

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