あとがき
本作は自らの精神との闘いの末の結果であることを読者の皆さんに伝えておきたい。自分の中の深淵から沸き起こる魂の叫びと怒りの粗熱。これらをいかに抑えて、自らの精神状態をコントロールしながら、清らかで美しくも情熱的な物語を紡げるか、それが今回の私の課題であった。課題をクリアできているか否かは読者の皆さんにご判定いただくしかないが、私としては初の恋愛小説であり、初の現代ファンタジーであったので、何のプロットも無いまま、ただ精神の赴くままに綴ってしまったことを告白しよう。どうか、これも初心者ゆえの拙速と一笑に付して欲しい。
なお、本作では脳腫瘍という疾病について取り扱っているが、決してこれらの疾患にり患されている方を侮辱するとか治療の可能性を否定するつもりはない。作者はこれらの病に苦しんでおられる方々の一日も早い回復を祈っているし、病により何らかの悪影響が実現していたとしても、それは症状の一端として社会が受け入れるべきであると考えている。なので、本文中の脳腫瘍による展開については、あくまで物語としての演出であることを強く述べておきたい。
ともかく、本作については初の恋愛モノということもあり、私としては非常に清々しい気持ちで筆を置くことができた。恋愛小説を書くという事が、とても爽快であり、かつ、作者の心を静かな森へと誘ってくれるという事を知れたので、実に有意義な経験であったと思う。これまでは距離を置いてきたジャンルではあるが、これからは、機会があれば、挑戦したいと思った。
最後に、初心者の拙い文章であるにもかかわらず、ここまで飛ばすことなく読んでいただいた読者諸氏に心より感謝を申し上げたい。
ありがとうございました。
二〇二二年一二月吉日 淀川 大
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