第5話 クラスの美少女に誘われた!?

早退した次の日って学校行くのちょっと気まずい感じあるよね、ということで毎日の通り学校に向かっている。ちなみに昨日の撮影というか緊急の仕事は問題なく終わった。


すると案の定、朝に未海や雅が聞いてくる。


「昨日何の用事だったんだ?」

「昨日何の用事だったの?」


さすがに仕事が...なんて言えないので、


「家の用事だよ、本当に家の用事...うん」


と返しておいた。


「というかさっきからあそこ少しざわついてるけど何かあったのか?」


よしこれで話を逸らせる…。


「あーあれはな...」


そう言おうとする雅の言葉にかぶせる形で未海がしゃべりだした。


「流石に栄太でもあの高校生俳優の上野明は知ってるでしょ?」

「ま、まぁ一応知ってるよ...」

「さては栄太あまり知らないよね?まぁそれはおいておいて、あそこの愛花ちゃん達はその上野明の大ファンなの、私もだけど。んでその上野明がドラマで主演をつとめるってニュースが朝あったからだよ!」


そういやそんなことマネージャーが言ってたな…。

というかだんだんテンション上がってない未海さん?


「成程、それで朝から少しざわついてんのか、もうチャイムもなるってのに…。」


――――――あ、早川君を誘おうと思ってたのに…!


そんな彼女中野愛花の言葉は俺の耳には届いていなかった。





そして6限の授業終わりのチャイムがなると俺の心の中では喜びがあふれていた。今日は金曜日+仕事なし!勝ちましたわ…。

そんなことを考えていると、


「あの...早川君、今日暇かな?」

「中野さん?まぁ暇だけど…、どうしたの?」

「もし早川君がよければなんだけどね?今日私の家に来ないかな?」


は?

俺が?中野さんの?家に?行く?


「ちょっとまって?!なんで俺?あと急すぎない?!別にダメではないけど...」

「ホントに!?なら決まりだね!」

「でも中野さん?よく考えてください?クラスで一番美少女と言われている人と冴えない陰キャの組み合わせ=ヤバいってことお分かりですかね?」

「あっ...」


やっぱりわかってなかったか…。


「まぁいいよ、俺には二度と訪れないような絶好の機会だと思うから」

「じゃあ一緒に帰ろう?私の家に直行で!」


――――あれ?この人さっきの俺の話聞いてたか?


ちなみにクラスの他の男子全員に嫌ーな視線が来てて嫌だと思ったのは言うまでもない。

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