第19話

 だから土日を挟んで今日は月曜日だ!


 もう、居ても立っても居られなかった!

 今日は学校休むぞ!!

 緊急なんだ!!


 俺は妹を置いて屋敷の外へと飛び出した。


 だが、案の定……。


「ほひいちゃーーん!!」


 俺を屋敷の玄関から猛スピードで追ってきた……。

 朝食のパンをまだかじりながら我が妹がこちらに土煙を上げ爆走してくる。


「ちょっと、待ったーーー!! 光!! ご飯粒ついてる!!」

「ほひ?」


 片手でほっぺを擦っている可愛い我が妹を置いて、俺はそのまま突っ走った。


 広大な芝生を走り抜けると、俺は坂道を駆けた。

 それから、坂のど真ん中で瞬間的に真横に飛んだ。


 これからは危険なんだ。妹には悪いが……屋敷に置いておくことにした。恐らくは恵さんが学校へ行かせるだろう。 

  

 着地したところは……古びた本屋の前だった。 

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