第39話:一両編成万象整備士発美差気経由正義の味方行き

チャプタ―1

私と薔薇と低は、ベンチで休んでいた。

「もうすぐ、十時か。」

「整備場は?」

「午後まで、作業無しだ。」

そこへ、アプショ獣「アプショコンプレッサー」がやって来た。

「この先へは、行かせん。」

「ウワーッ。キャーッ。」

「街が・・・。 薔薇と低は、逃げて。」

「気を付けてね。」

「恩に着る。」

薔薇と低は、走りながら去って行った。

「これで、変身出来る。レパリーチェンジ。」

私は、万象整備士 美差気アスタルトモードに変身した。

「そこまでよ。」

「な、何者だ?」

「破壊を断つ整備士。万象整備士 美差気。正義の味方行きでーす。」

チャプタ―2

「アプショ兵。」

アプショコンプレッサーは、百体ものアプショ兵を召喚した。

「アアーッ。」

「召幻衝。レパリーシー。」

「早速、出番か。早く乗れーっ。」

私は、レパリーシーに乗って、走り出した。

「アプショ兵を10のグループに分けて。」

「了解。しっかりと捕まってな。」

私は、レパリーブラスターを構えた。

レパリーシーは、アプショ兵達を10のグループに分けた。

「おりゃおりゃおりゃーっ。」

「アアーッ。」

「レパリーブラスター。狙幻衝。乱幻衝。シュート。」

「キエーッ。」

チャプタ―3

「やるな、万象整備士。これは、どうだ? 振幻衝。」

アプショコンプレッサーは、振動を想像して術を放った。

「ウワーッ。あの振動を何とかすれば。」

「ふっ。あまいな。はーっ。でやーっ。おりゃーっ。」

アプショコンプレッサーは、私を拳と蹴りで、攻撃しまくった。

「ウワーッ。でも、これくらいなら、何ともない。ブレードギラー。」

私は、ブレードギラーから幻衝力を放った。

「ヌオワーッ。」

「レパリースコア。」

私は、レパリースコアを構えた。

「聖幻衝。レパリーシュネルアプウィルゲン。」

私は、アプショコンプレッサーを浄化した。

「こ、この技は、し、しまった。アハトゥング。」

アプショコンプレッサーの正体は、ティタニィーであった。

「まもなく、終点です。」

「観念なんてしないさ。またな。」

ティタニィーは、消えるように去って行った。

チャプタ―4

すると、幻衝怪ゴーレムだらけになった。

「ギギーッ。」

ゴーレムは、街を破壊し始めた。

「ウワーッ。キャーッ。」

「召幻衝。レパリーティクティス。」

私は、召喚したレパリーティクティスに飛び乗った。

「カイザーモード。」

私は、召喚したレパリーティクティスを人型に変形させた。

「レパリーフリート。」

チャプタ―5

「ギギーッ。」

「レパリーフリート。行っくよーっ。」

「いつでも、良いぜ。」

レパリーフリートは、次々とゴーレム達を倒していった。

だが、ひっきりなしに湧いてくるのであった。

「ギギーッ。」

「これじゃ、いくら倒しても、無理ね。」

「何か方法は?」

「そうだ。デノミネを倒そう。」

「あの惑星型巨大獣帝の事か?」

「宇宙まで行ける?」

「それなら、任せてくれ。」

レパリーフリートは、宇宙へ出た。

チャプタ―6

「ん、来たか。喰らえ。」

デノミネは、破壊の波動を放った。

「ウワーッ。この波動は、何?」

「デノミネの波動だ。だとすれば、奴は、この近くに居るはずだ。」

レパリーフリートは、デノミネの元へ辿り着いた。

「あいつが、惑星型巨大獣帝デノミネ?」

「やはり、でかいな。」

「良く来たな。我が名は、惑星型巨大獣帝デノミネ。

 滅びの狂騒曲を。フハハハーッ。」

チャプタ―7

「着陸出来る?」

「私が、デノミネをまいている間に、降りてくれ。」

「理解った。」

私は、隙を見て、デノミネに着陸した。

「ここが、デノミネの中か。」

そこへ、倒したはずのアプショ獣達が出現した。

「ウオーッ。」

チャプタ―8

「ほう。我の中へ侵入するとは。」

「デノミネ。勝負だ。」

「私に勝つつもりか。デノミネスマッシャー。」

デノミネは、幻衝力のスマッシャーを放ちまくった。

「ウワーッ。何て、パワーだ。」

「クククッ。そのまま、じっとしてろ。」

「レパリーシュネルライトオーバーフルパワー。」

レパリーフリートは、デノミネを狙撃しまくったが、全く通じなかった。

「どうした? 痛くも痒くもないぞ。」

チャプタ―9

「一気に倒す。ブレードギラーシュネルフェニックス。」

私は、不死鳥に姿を変えて、アプショ獣達を貫通し突破した。

「ギャーッ。」

アプショ獣達は、爆発して消え去った。

「あの球体は、まさか、デノミネの本体?」

私は、デノミネの中心部へ向かった。

チャプタ―10

その頃、薔薇は、アークマグナムで、低は、素手で、アプショ兵達を

退治していた。

「キエーッ。」

「これくらい楽勝ですよ。あははーっ。」

「薔薇。その台詞、怖いぞ。」

「そうですか?」

「キエーッ。」

惑は、アプシャルとシャルテンにゴーレム退治をさせていた。

「ギギーッ。」

「一撃のうちに仕留める。」

「私達の事をなめるな。」

「さっさと黙らせよう。」

「ギギーッ。」

チャプタ―11

私は、デノミネの球体の元へ辿り着いた。

「これが、デノミネの本体?」

「我が名は、惑星型巨大獣帝デノミネ。電磁パルス幻衝怪の

 一種である。破壊を共に極めようではないか。」

「あんたなんかに、そんな事は、させないブレードギラー解放。

 はーっ。」

私は、デノミネの球体にブレードギラーを突き刺して、

ブレードギラーの刃先から、幻衝力と気と魔力を同時に放った。

「はあああーーーっ。」

「な、何というパワーだ? 我が砕けてゆく。」

チャプタ―12

そこへ、レパリーフリートがやって来た。

「美差気。早く乗ってくれ。」

「理解った。」

私は、レパリーフリートに飛び乗った。

「逃がすものか。」

デノミネは、幻衝力を溜め始めた。

レパリーフリートは、宇宙へ出た。

「で、どうするの?」

「奴の技を跳ね返すまでさ。」

「喰らえ。はーっ。」

デノミネは、幻衝力を全て放った。

「レパリーシミター。」

レパリーフリートは、レパリーシミターを右手に持って構えた。

「消えてしまえ。フハハハーッ。」

「消えるのは、あなただけよ。破壊の波動なんかには、負けない。」

「世迷い言を。くたばってしまえ。ん、何だ?」

「反幻衝。レパリーシュネルリフレクトスライサー。」

私とレパリーフリートは、幻衝力と気と魔力を一つにして、

デノミネの幻衝力を跳ね返した。

「は、破壊の自転が、もうすぐのはずだったのにーーーーーっ。」

デノミネは、超新星爆発みたいに大爆発して、消滅した。

私とレパリーフリートは、地球へ落下した。

場所は、羽田空港の近くである。

チャプタ―13

「痛てててーっ。レパリーフリート。大丈夫?」

「ああ。どうにかな。」

「レパリーフリート。またね。」

「ああ。いつでも呼んでくれ。」

レパリーフリートは、レパリーロングに戻ってから、空の彼方へ

飛び去った。

そこへ、レパリーシーがやって来た。

「美差気。この事件の真犯人は、首領という謎の人物だ。行くぞ。」

「わ、わ、理解った。」

私は、レパリーシーに乗って、首領の元へ向かった。

チャプタ―14

ここは、首領が住んでいる物件である。

「クククッ。この家賃1円の物件なら、誰にも発見出来まい。」

首領は、お湯を沸かして、注ぎ入れ、カップラーメンをすすり始めた。

「ふーっ。これで、後は、掃除をするだけか。」

首領は、掃除機をかけ始めた。

チャプタ―15

その頃、私は、その物件の近くへ辿り着いていた。

「ここら辺で良いの?」

「たぶん、ね。」

私は、レパリーシーを降りて、物件を探し始めた。

やがて、一つのアパートに絞られた。

「このアパートのはず・・・。」

私は、アパートを見て、表札に首領と書かれているのを発見した。

「来たか。だが、この下は、駅のホームだ。フハハハーッ。」

私が、扉を開けると、そこには、誰も居なかった。

「この下って、駅のホームなのか。」

チャプタ―16

首領は、駅のホームで電車を待っていた。

やがて、踏切が鳴り出した。

「もう、そろそろか。」

「まもなく、1番線に、破壊を断つ整備士直通臨時列車万象整備士

  美差気 正義の味方行きが一両編成で参ります。

 黄色い線の内側に御下がり下さい。」

「何だ、そのアナウンスは?」

チャプタ―17

「そこまでよ、首領。レパリーチェンジ。」

私は、万象整備士 美差気に変身した。

「な、何者だ?」

「破壊を断つ整備士。万象整備士 美差気。正義の味方行きでーす。」

「アプショ兵。」

首領は、十体ものアプショ兵達を召喚した。

「アアーッ。」

「レパリーブラスター。狙幻衝。シュート。」

私は、アプショ兵達を一掃した。

「キエーッ。」

「仕方ない。喰らえ。必殺:カメラのフラッシュ直視。はーっ。」

首領は、カメラを取り出して、自分に向けて、カメラのフラッシュを

押した。

「ヌオワーッ。ま、眩しい。だが、これで、ば、馬鹿な。何故、

 何とも無い?」

「レパリーワンド。」

「私は、レパリーワンドを構えた。

「斬幻衝。レパリーシュネルマッシャー。」

私は、首領を一刀両断した。

「ヌオワーッ。わ、私のマスクが。」

首領は、いくつものフルフェイスの面を被っているので、

大した事は無い。

「だが、これくらいで、ひるむ私ではない。フハハハーッ。」

首領は、二等辺三角形の飛行物体に乗って、空の彼方へと

逃げて行った。

「にげられちゃった。」

エピローグ

チャプタ―1

ここは、整備場である。

薔薇と低は、休憩をしていた。

「美差気の奴、何処に行ったんだろう?」

「きっと戻って来るはずさ。」

「だと、良いんだけど・・・。」

チャプタ―2

私は、レパリーシーに乗って、何処かへ向かっていた。

「美差気。何処へ行く?」

「任せるよ。行って。」

レパリーシーは、加速した。

何処へ向かったかって? 

それは、想像にお任せします。

チャプタ―3

私は、一軒の料理店に辿り着いた。

「ここで、腹ごしらえか。」

「いらっしゃいませ。」

そう答えたのは、サイをモチーフにした正義の味方

疾走調理師 戸理二であった。

「あなたが、次の正義の味方?」

「はい。私が、次の正義の味方です。

 疾走調理師 戸理二です。よろしくね。」

破壊を断つ整備士。万象整備士 美差気。正義の味方行きでーす。



                   ―完― 













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