第12話 採用

連れてこられたのはさっきとは違うトレーニングルーム。なんかさっきよりも重厚な感じがする。

「あそこにある的に攻撃をしてくれ。」「えーーとどれですか?」「あれだ。」

もしかして遠くに小さく見えるあの的のこと言ってる!?はるか彼方にあるんだけど、あんなところまで攻撃届くかな。

「わかりました。」「手加減をしないで全力でしてくれよ。」

全力って、まだ使い方すらいまいちわかってないようなものをそんなにつかえないって。とりあえず全力で念を込めて、、、、


爆音と爆風がいきなり襲ってきた。何があったの?

的を見てみると的の周りがないんだけど。ないってどういうこと?ぽっかり穴が開いているように見えるんだけど、気のせいかな。蜃気楼とかそうやつでしょ。

「すごいな。これほどの破壊力だなんて。」「え?」

もしかしてこれって俺がやったことなの?さすがに地面に大穴をあけることなんてできるわけ、、、なんか才能変わってない?『属性魔法』だったところが『破壊』になってるんだけど。才能が途中で変わることなんてあるの?

俺があたふたとしているとエマ先生が来た。

「リュカ先生、彼を引き取ってもよろしいですか?」「まだ研究がしたいんですけど。」「彼は私の責任下にいます。彼のことを管理する権利は私にあるかと。」「わかりましたよ。ただいつか研究させてくださいね。」

先生から逃げるようにエマ先生は俺を引きずりながら職員室に入った。

「何を考えているんですか!あんな能力を見せびらかしたら戦争とかに利用されかねませんよ!」「すいません。でもこんな能力だなんて思わなくて。」「そうですね。たしかに『破壊』なんて初めて見ましたからね。でもこれから人前であれを使うのは禁止です。そしてリュカ先生にはかかわらないこと。彼はいわゆるマッドサイエンティストです。もし彼に話しかけられたら自己防衛をすること。」

なんかすごい大変なことになっちゃったな。俺は平和に生きていきたいのにこんな物騒な能力なんて邪魔でしかないのに。こんな能力なら身長が欲しかった。そしてなんで『属性魔法』が『破壊』になったかっていうとこの『属性魔法』はその人の魔法が確定していない状態なのだそうだ。そしてガチャ的な感じで何かの属性がつくそうだ。俺にはちょっとよくわからないけどそういうことらしい。それで俺の大会はどうなったの!?俺の研究資金が、、、


あとがき


読んでいただいてありがとうございます。これからも不定期に書いていくのでよろしくお願いします。


そしてアドバイスなどがありましたらコメントお願いします。

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