第8話 友人

この世界に転生して1か月がたった。ここらへんでわかったことを整理しておくか。まずこの世界は化学が発展してなくて魔法が発展してるってこと。化学が発展してないからかガラスとかはめちゃくちゃ高い。そしてプラスチックなんていう便利なものはない。

今のところこの世界の形はいまいちわかってない。ここら辺が少しヨーロッパっぽい形をしてるけど他は全くわからん。そもそも東のほうは誰もたどり着いたことがないようだし。

次は学校のこと。カーク魔法学校は7年制の学校でクラスは4つに分かれてるらしい。ちなみに俺がいるのは一番上のクラスだ。まあわかったことはこんなもんかな。後この『身長』の使い方はいまだにわかってない。正直何の効果もないことを薄々感じている。

俺が転生してきたときに秋だったので今は冬だ。もうそろそろ闘技大会があるらしいけど興味ない。自分は平和にほのぼのと過ごしたい。日課の牛乳を飲んで学校に向かう。身長は遺伝だと思ってるけど一応ね。学校に行くと校門の前で声をかけられた。彼女はレア・メルシエ。同じクラスの生徒で俺とは席が近いことから仲良くなった。

なんか聞いたことのあるような名前だけど気のせいだよね?

「ポール、今日提出の課題やってきた?」「やってるわけないだろ。」「どうするの?」「別にどうもしない。」「先生に怒られるよ。」「そんなことよりも自分の実験のほうが重要。」

今俺がやっているのはこの世界でガラスを作ることなんだけど、これがなかなか難しい。そもそもガラスを作るためにはケイシャとソーダ灰、石灰石が必要なんだけどそもそもこれが手に入らない。石灰石とケイシャは頑張れば手に入るんだけどソーダ灰は手に入らない。この世界で流通しているガラスは砂漠の民族が作っているらしい。ただ製法が明かされていなくてソーダ灰を使うということを知らないらしい。

ガラスを作るためのハードルが高すぎて挫折しそうだけどまあ頑張ります。最悪光の玉を頼ることにする。光の玉は物だったらなんでも出してくれるらしいけどなるべく使いたくない。だって使ったら負けたような気がするじゃん。

「私のやつ写しときな。一応提出さえしていれば呼び出されないと思うし。」「ありがと。」「あとちゃんと寝てる?くまがすごいけど。」「これから寝る。」「もしかして授業中寝るつもり?」「寝る時間がそのくらいしかないから仕方がない。」「わかった。ノート取っておくから。」「ありがと。」

レアは面倒見のいいお母さんみたいな感じで頼りになる。そして俺より頭がいいから勉強を教えてもらうこともできる。俺も一流大学を卒業しているんだがかなわない。聞いたところによるとこの学年で座学はトップの成績で入学したそうだ。やっぱり頭のいい人は違うね。


あとがき


読んでいただいてありがとうございます。kurarasimonです。

間が空いてしまってすいません。もう一つのほうに時間を取っていました。

これからも不定期で投稿していくのでよろしくお願いします。

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