第7話 ダンさんの正体
ワテの名は進藤進。
新吉のダンさんです。
えっ・・・。
ワテの正体?
知りたいでっか・・・?
まぁ・・・。
言うても、ええけど。
そんな、おもろいもんやないですよ。(笑)
ワテはしがない、エロ小説家。
デビューも未だ、できてまへん。
せやけど。
自分の小説が一番、おもろいと思うのは。
皆さんと同じです。
せやからかなぁ・・・。
何や、しらんけど。
ワテ、タイムスリップ。
出来るようになったんです。
但し。
物語の中だけ。
そう。
ワテが今、書いている。
新吉っつあんの。
小説の中だけですけど。
それでも。
楽しいですよぉ。
色んな場所。
色んな時代。
好き勝手。
移動、できます。
こんな、夢のような話。
空想でも、おもろいでしょう?
ではでは。
皆はん。
今宵も。
ワテと一緒に。
時空の旅にでましょう。
あっ・・・。
忘れとった。
今宵の御馳走は。
小鳥(こがらす)はん。
お任せしても。
よろしいですか?
なんやろなぁ・・・。
今夜の御馳走は?
※※※※※※※※※※※※※※※
「ダンさん、意地悪ゆうたらアカンですよ」
新吉が真剣な顔で言います。
「女将さんは忙しいんやから・・・」
「ハハハ・・・分かった、分かった・・・」
新吉の迫力にワテも苦笑せざるを得ませんでした。
「そしたら、お前が選びや、女将さんの料理を・・・」
「ええっ・・・ワ、ワテがでっか?」
戸惑いながらも新吉はすぐに、答えを言いました。
「そしたら、ナスの揚げびたし、が、ええです」
「ああ、あれは美味いなぁ・・・」
「一回、油で揚げた後に甘辛ダレで・・・」
「ああ・・・ヨダレがでるなぁ」
「ホンマに・・・」
ワテと新吉は目を合わせて、ほくそ笑むのでした。
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