第8話 恋と記憶の蘇り

私は月影ルナの生まれ変わり。そのことを光…いや…ヒナタから知った。

ヒナタとは、私と同じく教科書に載るくらいの凄い人、日谷ヒナタの事である。

私は、光にそのことを教えてもらって、ルナだった時の記憶が、蘇った。

私、ルナは、ヒナタの恋人だった…!正直、驚いた。あの人の恋人…

なんで好きになったのだろう…いまいちそこは覚えていない。

けどたぶん告白したのはヒナタな気が、する。

フウカ達には内緒にして、次の日の早朝、光に連絡した。

『思い出したよ。ヒナタ。』

『あっ、そうなの⁉』

『うん。結構早く蘇ったよ。記憶。』

『本当、想像以上に早かったね。まあルナは昔から色々早いから。』

『そうなんだ。』

光は私の反応に違和感を持ったのか、光は私に尋ねた。

『ん?どこまであるの?記憶。』

私は迷った。伝えるべきか。否か。まあ前世の恋人には教えるべきか。

『恋人だったとこだけ。』

『お!結構大事なとこじゃん!』

『どこが⁉』

私が突っ込んだのと同時に、起きたフウカ達二人が私のスマホを覗いてきた。

「あれ⁉記憶蘇ってたの?!」

「あ…ばれた…」

「ばれた、じゃないでしょ。」

「あはは…てかフウカ、耳元で大きい声出さんで。」

「あ…ごめん…てか光君に報告してたの?」

「うん。一応。」

「そうだ!どこまである⁉ルナさんの記憶!」

「…!ヒ…ヒナタの、恋人だったこと…」

「へ~!…え~⁉そうなの⁉」

「フウカ…うるさい…」

「え、あごめん。で!で!どうなの!?絆自身は‼」

「う~ん…驚き。」

「少ないな~。」

「いや、え?そういうもんでしょ。普通。」

「いや~。憧れるな~、私。『生まれ変わっても一緒だよ。』的な‼」

「「え…」」

「なんで引くの~!?」

フウカはショックを受けたが、当たり前だと思う。というか、ヒナタはそんなことを言わないと思う。と、桜が声をかけた。

「朝ご飯食べよ…」

「「うん!」」


私達三人は、朝ご飯を食べに、部屋を出た。すると、誰かとぶつかってしまった。

「「あ、ごめんなさい…」」  「「あ…」」

私と相手が謝ったのと、フウカと桜が声をあげたのは、ほぼ同時だった。

「あれ?絆じゃん!」

「光…」

ぶつかった相手はまさかの光だった。

「今は誰もいないし、ヒナタで良いよー。記憶あるんだから。」

「うん、分かった。」

私実は、今までに感じたことのないドキドキを感じていた。

(ぶつかっただけなのになんでこんなにドキドキするんだろ…!?

な…何!?この感情?!)

私がパニックを起こしていると、それを見透かしたかのように、フウカがにやけた。

「絆~。ドキドキしてるの~?」

「えっ!?いや…」

光は私を心配したのか、声をかけた。

「あれ?絆、どうしたの?朝ご飯食べに行こ?」

「えっ、あっ!うん‼」


私はいつものように過ごしていた…いや、朝のヒナタの事をずっと考えて

しまっている。分からない…なんだろう。このドキドキは…




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