第3話 不思議な事が起きそうな前兆

私はキララを初めて見た。綺麗だった。

あんなにも輝いている人を見たことはない。

そのことについて、あの後ルームメイトの二人に聞いてみた。

先に反応したのはフウカだった。

「あーね、分かる。あの人めっちゃキラキラしてるよね~。」

「あ、分かる?」

「うんうん!ああいうのは憧れだよねー。」

「なんであんなきらめいているんだろ?」

「あの…」

「ん?桜?どしたの?」

「あの人の属性はスター。って聞いたことがある。」

「名前と属性の通りじゃん。」

「それな。」

属性と名前にスターが入っているんだったら、

あの人の後ろに星が見えるのも納得した。

「さて、そろそろ授業の準備と行きますか。」

「あっ、そっか。」

「行こっ。」


午後の授業が終わった四時ごろ、私達三人は部屋で帰る準備をしていた。

「よし、二人共、準備終わった?」

「いや終わっているわけないじゃん。フウカあなた早いんだよ。」

風属性ウィンドなんで。」

「それ、関係…ある?」

「ある!風のように早く行動するという意味では!」

「自信があるのかないのか。」

「ある‼」

「あるんだ。」

「さて、帰ろう‼」

「「うん…」」

  ガチャ

「ごきげんよう。」

「「「うわっ‼」」」

部屋の前には、いつの間にいたのか、キララが立っていた。

「何その反応。お化けが出たみたいな。」

「いやビビるでしょ!部屋の前で立ってたら!」

「そうかしら。」

「で、何の用でしょうか。」

「ああ。そうね。用件は…」

キララはいきなり黙ったかと思うと、私を睨んだ。

「あなた、光君と仲、良いの?」

「いや、そこまで、連絡さ…むぐ」

「そこから先は言うな…」

私は一瞬何が起こったか分からなかった。

「私はあなたを敵視する。人気者のあなたが、光君と関わるなんて、

許さない…」

(えっ⁉なんで⁉別に良くないですか⁉関わるだけでなんでそんな…あっ。)

「光の事、好きだから、ですか?」

「あなたには…関係ない‼」

彼女は腕を振り上げた。私はつい、怖くて目を閉じた。しばらく目を閉じていたが、

何も、痛みは感じなかった。気になって目を開けて見ると、誰かが、私の前に、

立ちふさがっていた。

「キララ…なんで、殴ろうとしてる?」

「ひ…光君…これは…」

「光…?」

何故か光が、立っていた。

「絆が、なんか、した?」

「っ…今回は、撤退するわ。」

彼女は去っていった。と思っていたら、光がいきなり振り返った。

「ふぇ⁉」

「大丈夫?」

「なんでいるの?」

「あっ、知らない?部屋、隣だよ。」

「ああ、そうなん…ええ~⁉」

キララに敵視されるわ、光の部屋が隣だったわで、光と出会ってから、

不思議な事しか、起きない…どうなるんだ⁉私の一年⁉


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