企画から来ました。
子供のままではいられない、大人のビターな感じがとてもよく出ていると思います。
自分が春菜にとっての『苦手なものや配慮の足りない人々、そしてちょっとしたアンラッキー』になった気持ちはどんな気持ちでしょう?
ひとつ、大人になって離れていった関係をより強くするために、子供のころの関係をもっと見せるのも手ではないかな? と思いました。
レギュレーションを生かすのなら、『ハル』『ナツ』とお互いだけが呼び合うエピソードを少し挟むだけでもいいと思います。
なぜなら、『来夏』を『ナツ』と呼ぶのに少しばかり無理があると思ったので。
たとえば春菜が「あたしをハルって呼んでるんだから、来夏だってナツでいいでしょ?」と、そこからそうふたりだけが呼び合っていた的なエピソードがはさまるとレギュレーションの『ハル』『ナツ』も自然じゃないかなと思います。
呼び方がふたりの距離になる。
そう呼ばなくなったふたりの距離も窺える。
本当にあくまで私の感想なので気にしないでくださいね。
ステキな物語をありがとうございました!
作者からの返信
コメントいただいた点、めちゃくちゃ納得です! っていうのも私自身、なんだか「来夏と春菜って、本当に小さい頃仲良かったんか……?」って疑問に思ってたんですよ。自分が書いたのに笑 来夏の言葉を借りるなら、「解像度が低い」。
それに、来夏のことを「ナツ」って呼ばせていたのも、無理矢理レギュレーションに合わせた部分があって個人的にうーん、って思ってたんですよね。私が春菜だったら間違いなく、来夏のことは「カメラ」っていうあだ名で呼ぶと思うんですよね。春と夏、色違いのセットでお揃いにしたかった、っていう可愛らしいエピソードを入れるだけで、その2つが解決するなんてすごいです!
コメントありがとうございます♪
にがい。
爽やかな青春、ほんのり恋……なんて想像で読み始めたのが見事打ち砕かれました。
苦味の残る読後感に心を掴まれます。
作者からの返信
苦味のある物語が好きでして……笑 少しでもお心を動かすことができたのであれば幸いです。
コメントありがとうございます!
はじめまして。自主企画からお邪魔しました。
写真家という夢を諦めきれない来夏がただひとつ犯した行為によって、幼馴染を傷つけてしまう、でも彼には諦観と共に充分にそれを受け入れるだけの時間と隙間が春菜との間にあって、なんとも苦いお話でした。
そんな彼らしい言葉で春菜との思い出や関係が薄らいでいく様を「解像度が下がる」と表現したのは、思わず唸って膝を叩きました。
とても素晴らしい言葉選びですね。
作者からの返信
はじめまして!
幼馴染で、身長を比べあったり将来は幸せにすることを誓い合ったりしたような仲なのに、時間が経過するにつれ心の隙間は広がるばかり、相手の姿はぼやけていくばかりなんですよね。そういうの、丁度「解像度が下がる」って感じだなあって思ったのです^^
お褒めの言葉をいただき恐縮です。
コメントありがとうございます!
ハルが自分を好きになると言ったように、ナツも「ライカを好きになる」……つまり自分のことを好きになると表明するラストはきれいにまとまっているなと感じました。
ハルと写真で儲ける約束をする→その写真でハルのアイドル人生を断ってしまう→自分と同じ名前のカメラで思い出の地を撮影し、思いを新たにする
カメラが紡ぐストーリーラインがしっかりしていて、短編とは思えないほど完成度が高いという印象を受けました。とても読みやすかったです。
作者からの返信
ラスト、実は直前まで「自分の写真を好きになる」と書いておりまして、ふと気づいて慌てて直したんです笑 やっぱり書き換えて良かったです!
ストーリーラインについてお褒めの言葉をいただき恐縮です。
コメントありがとうございます!
ビターだけど、とてもいいお話ですね。
ナツにはすごく共感出来ましたし、成長したハルの強さは見習いたいと思いました。
作者からの返信
ナツに共感していただけたの、とても嬉しいです。ハルも泣き虫な女の子だったのに、本当に強くなりましたよね。夢を叶えたことで、自信が持てるようになったのでしょうか。
コメントありがとうございます!!
主人公の葛藤に共感できてすごく刺さりました!
幼馴染との関係もリアルで綺麗ごとばかりじゃないし、でも応援している気持ちもありつつ……うわあ、素晴らしいです。感動しました。
作者からの返信
共感していただけて嬉しいです!
幼馴染=淡い恋、というのが創作では定石ですが、現実はそうでもないな、と思い書いてみた次第です。
コメントありがとうございました!
こんにちは。企画から来ました薮坂です。
作品読ませていただきました。
非常に高いレベルの作品だなぁという第一印象です! 何というか、ハルとナツが本当に「大人」になっていく物語なのだなぁと感じました。
幼い頃は世の中の仕組みがよくわかなくて、だからこそ純粋な言葉を言えるのだと思うのです。しかし大人になるということは少なからず生きる上での汚い部分を知るというか、そういう風にお互い「成長」したんだなぁと思いました。
もしもハルとナツが疎遠にならず、寄り添ってお互い応援しながら成長していたのなら、こんなスキャンダルは起こらなかったのかも知れませんが、このスキャンダルがあったからこそ成長した部分もあるでしょうし、難しい物語だなぁと思います。
ただ物凄く吸引力のある物語で、とくにリーダビリティは抜きん出ていると思いました。深い物語、素晴らしかったです!
作者からの返信
成長するというのは必ずしも良い面だけではなくて、物事の汚い部分を知ったり、いかに保身をするかという術に長けたり、という残念な面も有しているんですよね。お金持ち計画を立て、ワクワクしていた頃の来夏や、泣き虫だけれど夢にまっすぐで、素直な性格をした春菜はとても可愛らしいですが、来夏は夢を叶えた春菜に嫉妬し、春菜は一時の快楽に酔い、それが世間の明るみに出たところでのらりくらりとかわしていく。
ふたりが疎遠になっていなかったら、どういう未来になっていたのか。難しいですよね。
お褒めに預かり恐縮です! コメントありがとうございました。
ハルを幸せにすると誓った写真。けれど、撮ってしまったのはハルのスキャンダル。
もしかすると、ハル以上にナツの方が、消えない傷を刻まれてしまったのかもしれませんね。
自分の写真を好きになる。ハルがそうできたように、ナツもこれからそれを現実にすることができるでしょうか。
それが叶うとしたら、今度こそ、誰かを幸せにする写真が撮れた時なのでしょうね。
作者からの返信
ハルはたしかに、キャリアに少し傷はついたものの、あっさりと復活もしているし、なんやかんや強かに生きていけそう。しかし、ナツはおっしゃるとおり、消えない傷や重い十字架みたいなものを背負ってしまったのかもしれません。
誰かを幸せにするような写真。作中に明記はしませんでしたが、来夏は確かにそういう写真を求めて旅に出るのです。なんとなく、ハルとの世界が交わることはなさそうだな、と思いますが、いつかナツの想いが実現するといいな、と。
コメントありがとうございました!
幼馴染みの二人が、励まし合いながら夢を目指すお話かと思ったら。
スキャンダル、そしてその写真を撮ったのが来夏という展開に驚きました。
もうあの頃には戻れませんけど、ハルが自分の身長を好きになれたように、ナツも自分の写真を好きになれますように。
作者からの返信
物語の中の幼馴染は苦楽を共にし、切磋琢磨して互いに夢を叶えるのが定石ですが、来夏と春菜はそうはいかなかったようです。
来夏は留学を通して、自分の写真を好きになれるといいですね。
コメントありがとうございました!
こんにちは、企画から参りました水木レナです。
これからが大事な来夏くんのビターなお話でした。
春菜は彼の裏切りを知っていたのでしょうか。
あのような場面で才能を発揮してしまった来夏くんは、道を踏み外してしまったような気持ちがするんですね。
底に流れていた淡い友情のようなものでさえ、押し流してしまうような泥臭いものを感じました。
人生の綾というか、味ですね。
作家さんご本人の人生観が出てるのでしょうか。
何かのはずみで突然書けるようになるものでもないように思えます。
読ませていただいてありがとう存じます!
作者からの返信
これからが大事な来夏、本当にその通りだと思います。この留学で彼はどのようなものを身につけ、どのような写真家に成長していくのか、とっても気になりますね。画質が良いとは限らないスマホのカメラで、しかも暗闇の中だというのに街灯をフラッシュ代わりにスクープ写真を撮るなんて、なかなかできないこと。彼には才能がありそうなのに、自分の納得のいかない使い方をしてしまった、という後悔に苛まれているようですね。
春菜は来夏の裏切りに気づいていたか……難しいですね。そもそも春菜がつけた桜の傷はデビュー直前のものなのか、それともデビュー後もつけていたのか。ただなんとなく、春菜には来夏のラの字も思い出さないでいてほしいな、と思ったりもします笑 なんというか、そのくらい手の届かない、ビッグで傲慢な存在になっていてほしいみたいな……。
友情を押し流すような泥臭い感情。何もかもが子どもの頃の通りとはいかない……という小さなあきらめのようなものは抱きつつも、そういうのもまた人生だよな、なんて思ったりもします。そういう意味では、作者が愛している感情ともいえるかもしれません^^
コメント等、ありがとうございます!