第6話 修練2か月目

 午後の訓練でいままで色々な盾を使ったが、やはりまだ10歳の体には小型の丸盾バックラーがあっているようだ。


 盾スキルがあるのだから将来盾持ちの剣士か騎士になる方向で修練を積んで行くというのが師匠ドジャーの育成方針だ。


 <ガキーン>・<スパーン>☆☆☆


 一撃目を盾で防御して攻撃するというスタイルで片手剣とバックラーを装備して修練しているが攻撃が出ない、


「受けたらすぐ攻撃する」


 そんなこと言われなくても解っているが防御すると手が出ない、うまく受け流す事が出来たら攻撃がしやすくなる?色々考えながら攻撃を受けても上手くいかない。


 そもそも修練を初めて2か月でレベルが上の者に攻撃を当てる様になるはずが絶対に無い。


「もっと足捌きに気を付けて受けて見てください」

 足捌き・足捌きと考えて攻撃を受けていると


「もっと剣を見て受け流す感じて盾を使ってください」

 師匠ドジャーやドースの指導って何か感覚的な話ばかりで、僕にははっきりイメージでしずらいんだよね。


 最初の頃よりは少しはうまく盾を使えていると思うが攻撃が当たらない、攻撃すると反撃され<スパーン>☆☆☆だし。


 強くなるのは果てしなく遠い感じだ。


「はーっ・はーっもうだめ」


 ばたと倒れて、修練場の庭から立ち上がったけれど最後の攻撃出来たたのかどうかはっきりしないでいると。


「最後の攻撃は御見事でした」


 師匠になんか褒められた、でも覚えてねー。

 今までも何回か褒められたけど、どんな攻撃か覚えて無いんだよね。


「今日はここまでとしましょう、最後の様な盾捌きと攻撃が常に出来るようになったら外で魔物との戦闘も可能でしょう」


「ドースは強すぎ無理!!いつになるか分からないよ」


「そんな事は有りません、私はドースに剣を当てられる様になるには私は1年以上必要と考えていました、それもはっきりした攻撃ではなく偶然かする程度でもです」


「ライト様は何日かに一回はドースへの攻撃が最初から届きます、最近は多くなってきました、半年くらいである程度戦えるようになるかもしれません」


「僕って天才」

「天才というより、不思議な方ですね」


「不思議って何ですか」


「修練中はドースへの攻撃はとどきそうに無いのに、いきなり鋭い攻撃を出すことがありそれが常時出来ない、これを不思議と言わず何と言うか私にはわかりません」


「師匠でも解らないのですか?」


「何かスキルの類とは思っていますが、私の知識には無いスキルなのではっきりしません」

「御子爵様へは王都にある『祝福の宝珠』でライト様のステータスのレベルアップと隠しスキルがあれば確認すべきと進言申し上げでいます」


「僕、王都へ行けるの?」


「子爵様しだいです、春になれば子爵様は毎年、社交界でのお茶会や派閥の意見交換会かどがありますから、辺境の子爵としても王都へ行くことになると思います」


「会合に付いて行くのは基本、嫡男のシャイニング様かと思います、子爵様の代行官をシャイニング様が行うのであれば行けるかもしれません」


 王都か、王都には学校へ行くのであれば一度見ておきたい、お父上と社交界へ出席するにはマナーが壊滅的なので行くとなったらマナーの教科が増える、ダンスも入学までではなく王都へ行くまでにレベルアップを求められるのは確定ですか。


「来月から私の授業より、マナーやダンスの授業が多くなりす、本日の授業は魔法ですが、どのような感じですか」とランドルフ先生に言われた。


「まだ、魔力が何かも感じません」


「お腹の下の方に何かの塊みたいなものは感じませんか、スキルを持っていてステータスのMP表示に数値があるので魔力はあります、あとは感じて動かすことが出来るようになれぱ魔法が使えるように成るはずです」


「でも、何にも感じ無いので解らないです」


「ステータスにMPがあるのですから、魔法が使えるようになるのは間違いありません、自分を信じてください」


「前回のおさらいですが基本の魔法について覚えておきましょう、魔法の種類は魔法初級のボール系・盾系・中級のランス系・壁系・上級のタイフーン系・城壁系などがありますが最初はボール系からです」


「どんな魔法でもMPを込めると強くなりますが威力は二乗に比例します、普通のファイアー・ボールに込める魔力を1とすると同じファイアー・ボールで魔力2を込めても威力が1.4倍・魔力3込めても1.7倍・魔力10込めても3.3倍程度の威力にしかなりませんので普通の魔法を素早く多く発動させる方が有利です」


「魔法はそのもののイメージが大切です、魔力を感じられるようになったら魔法の見本をお見せします」


「盾・壁系の魔法は相手の魔力より大きい時と魔法の相性で決まります、ファイアー・ボールですと水系初級魔法のウォータ・ディフエンスで十分防げますが風系初級魔法のウインド・ディフエンスでは防ぎきれません、防御系の魔法は使いどころが難しいのが難点です」


「魔物はほぼ一種類の属性魔法しか使わないので防御魔法が有効になります、魔法の相性をしっかい覚えてください。ライト様のスキル『聖なる盾』は魔法属性および物理攻撃に関係無く発動します」


「意外と良いスキルなの?」


「ライト様よりレベルの低い相手に対しては無敵だと思いますが今のライトさまではゴブリンでも発動しないのではなでしょうか」


「早くレベル上げしたい」


「魔法が使えるようになったら、ある程度遠くから安全に魔物を討伐することが出来るようになります、魔力を感じる事を頑張りましょう」


「魔力を感じるって・・・」


 どうやったら魔力を感じる事が出来るのか解らない。


 魔力感じるって何?魔法を使える人はどのように魔力を感じているのだろうか。


 先生は自然と魔力は感じるものみたいに言っている、魔力感じる事が出来ない人はどうすればいいのだろうか。


 とりあえず解らないことを悩んでいてもしかたないので、いま出来る事は剣術なので剣術を頑張るしかない。


 レベルが高く無いのでスキルが使えない、スキルが使えないと魔物の戦いが危険、危険なので魔物との闘いの許可が出ない。


 やはり、スキル無しで魔物と戦えるくらいに剣術が強くならないとだめという結論になる。


 師匠は半年くらいでとは言っていたが本当は何年もかかるかもしれない。



 


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