第5話 将来は冒険者× 騎士〇
「アイリス今日も大変だった、ドースの<バーン>☆☆☆ ばかり」
「僕の攻撃の何回か<パー>☆は、あれはドースがわざとスキを見せて撃ち込ませてもらっただけで、全然駄目だった」
「ライト様そんな事はありませ、初撃はいつも防御出来ています、ドースも強くなっているのに最初の頃と変わらず初撃を受けることが出来るのはすばらしい事だと思いますが」
「その初撃の防御って何かここに打ち込むぞというのがなんとなく解かって、構えているとそこに初撃が来るんだよね、そこまでは良いんだけど2撃目以降はまったくどこに打ち込んでくるのか解らないんだよね」
「何かのスキルでしょうか」
「僕はスキルを発動したことが無いので発動したときどんか感じなのか、まったく解らないんだよね」
本日も私とたわいないお話をしている間に眠くなり寝てしまわれましが、私のメイドとしてのお仕事はこれからでございます。
ライトさまは一度寝ると赤ちゃんの頃より朝まで起きられないため、ご家族の皆様が心配された事もありましたが、これがライト様の普通という事でいまは誰も心配していません、緊急時には目をさますのでしょうか?
おっと、専属メイドの役得ですがかわいい寝顔を見ていては仕事になりません、本日は自分のお仕事へ行きましょう。
「朝ですよ、ライト様起きてください」
「着替えて、顔を洗って朝食へ行ってください」
「着替えは一人でするから大丈夫だよ」
「早く着替えないと手伝いますよ」
何か最近アイリスに着替えを手伝ってもらったらドキドキするんたよね。
アイリスって何気に石鹸のいい匂いがするし。僕が7歳の頃、専属メイドになったから今は20歳は過ぎているはずだから結婚しないのかなー
「アイリスって結婚しないの」
「なな・・何を言っているのですかライト様」
「結婚相手がいたらぱっぱと結婚してもいいからね」
「お相手はいません、私はライト様の専属メイドで十分幸せです」
「じゃーお父上に結婚相手を探してもらう」
「本当に今は十分幸せですから」
「お口ばかり動いて着替えが進んでいませんよ、手伝わせていただきます」
パジャマを脱がされ、着替えされるライトであったがアイリスの匂いに気を取られている間に終わっていた。
(いつパンツを履いた??いつ服を着た??)
「はい、終わりました、朝食前にお顔を洗ってください」
「早くしないと後からお父様に呼ばれますよ」
「嫌です」
「早くお顔を洗ってから朝食へ行ってください」
(まだ、時間は十分あるから大丈夫でけど)
朝食後にぼーっとしていると、家庭教師をしているランドルフが部屋に入って来た。
「本日の勉強はグランド王国現在の状況です」
「グランド王国は西には『魔境の森』と北には『大霊峰』と東に『魔境の峡谷』とバーニア都市連邦が南には海があります」
「私たちの住んでいるここは西に『魔境の森』と北に『大霊峰』があり地理的には他国に接していません、魔物・霊獣の生息域が近く、魔物・霊獣討伐が貴族としての責務となっております。」
「最近はライズ帝国がバーニア都市連合国と敵対しているという話がありますが神をも恐れぬ所業と言わざるを得ないでしよう」
「戦争になるのですか?」
「過去に戦争を行って『神の鉄鎚』により、一夜で滅びた都市として有名なバビルがありますから戦争にはならないと思いますよ」
「戦争ってまったく無いのですか?」
「過去に戦争と呼べないまでの紛争は結構あります、国主体ではなく地方の領主どおしの争いが発展して小規模な戦争になったという事例です」
「その時は『神の鉄鎚』は有ったの?」
「ありませんでした」
「そもそも紛争はどちらが正義でどちらが悪か判断つかないところがあります、最初の攻撃が何方からなのか判らないなど、不明の事も多く神様も判断できなかったのでしょう」
「えー神様ってなんでもお見通しなのでは」
「それは神のみぞ知る事で、私たちには判断が出来ません」
「それでライズ帝国とバーニア都市連合国は戦争になるの」
「大国のライズ帝国かバーニア都市連合国に圧力をかけている状態で、グランド王国がバーニア都市連合国に援助している関係です」
「騎士とか兵士になったら戦争に行くの?」
「子爵領から紛争地域まで遠いです、『魔境の森』や『大霊峰』が有りますので魔物や霊獣との闘いが子爵領で兵士・騎士の仕事です」
「他の領地の人が攻めてくることはあるのですか?」
「基本・領地どおしの紛争による戦争は王国内では禁止されています、過去にまったく無いかと言われると在りますが、村どおしの争い程度は大丈夫ですか領地どおしが本格的に行うと廃領に成ります」
「廃領って片方だけ」
「多くは両方です」
「国は廃領にすれば直轄領地が増えます、褒賞としての領地はある程度必要ですから」
「わが子爵家は大丈夫なのですか?」
「ドラグーン子爵家に戦争を仕掛けても、『魔境の森』や『大霊峰』に接していない領ですとわが領地住民はレベルが高いので100人ほどで他子爵家の300人以上と同じ戦力です、こちらは「村」程度でもあちらは「郡」単位の戦力が必要なので争えば国として廃領されるのはおのずと村単位の争い以上の事をした相手となりますので争いはあまり発生しません、ここの領地の住民や魔物の危険度を知っている他領もここを統治出来るとは考えてませんのでここと争い事を起こそうとは思わないと思います」
「何年かに一度、修練のため王都より王国騎士団も来ますが、対等以上の訓練していますので強さは王国にも認められています」
「王国騎士団っていつ来るの?」
「いつもどおりの順番ですと来年の春でしょうか」
「戦争が始まると国境へ派兵になります、ここから紛争地帯まで遠いので来年は来ないかもしれません」
「そうなんですか、つまらない。」
「話はずれてしまいましたが、国際情勢はこのような状況になっています、ライト様は四男でもありますが将来は自領の騎士となり魔物の討伐か、王国騎士かが大人になった時のお仕事でしょう」
あとは何処かの貴族へ婿養子もありますが今は話さない方がいいでしょう。
「12歳になったら学校へ進む事も考えていますか?」
「僕は四男なので行く必要あるの」
「王国騎士となられるのであれば王国学園への進学は必要です、入学試験もありますのでしっかり勉強しないとだめです」
婿養子になるにも学歴は必要でございます。
「冒険者という道は無いの」
「子爵家の者が冒険者になると冒険者ギルドが迷惑だと思います」
「ハーー、自由の道は無いのですか」
「子爵家の貴族としての責務から逃れることはできません」
「でも冒険者になって魔物や聖獣討伐すればいいのではないですか」
今から自由の道は示して差し上げられません、現実は厳しいのでしっかり勉強して準備が必要です。
「本日はこれで終わりますが、次回は集団戦闘指揮の座学と算数になります」
やっぱり冒険者になってい、魔物や聖獣を討伐すれば良い様に思えてきたし、子爵家の者だって言わなければ大丈夫じゃないか。
「ライト様さっきの冒険者になるという考えですが、当然冒険者のギルドマスター等はライト様のお顔をご存じと思います。領内で冒険者になるのは無理だと思います、子爵様もお許しにならないと思います」
アイリスの一言で僕の野望が消え去ってしまった。
そんなことより午後の修練を頑張って早く強くならないと今は魔法が使えない僕は騎士への道しか無いのかも。
強くないとすぐ死んでしまう未来しか残されていないような、子爵家の息子だからすぐに危険な死地への任務は無いと思うが強くならないと明るい未来は無い。
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