利用している

俺が戻ると金森は、ソファーで寝ていた。


俺は、金森のスマホを取って指紋認証で開くとすぐにメールで動画を俺のスマホに転送した。


スマホに届いたのを確認して、すぐに金森のスマホからメールを削除してスマホを戻した。


この動画で、俺は、脅されるのか?


あの生放送の日、美麗が俺以外に抱かれた気がした。


それが、これだったのではないだろうか?


「飴ちゃん、あがってたんだ」


金森が起きたようだった。ジッーと俺を見つめる。


「いつ、その写真や動画を削除してくれる?」


「さあね、飽きたらしてあげるよ」


そう言って、俺に抱きついてきた。


「いつまでも、飽きないつもりか?」


「それは、飴ちゃん、次第だよ」


俺は、こんなやつにも夏生さんが教えてくれた事をしなければいけないのか?


「服、乾いたら帰れ」


「今日だって、出来るよ」


「無理だ」


「どうして?」


「キスしたらわかるか?」


「わかったよ。明日朝から仕事だから、やめとくよ」


金森は、そう言って俺から離れた。


その日は、服の洗濯が終わり、金森は帰宅した。


2日後ー


金森が、再び俺の前に現れた。


「飴ちゃん、はい」


封筒を俺に渡す。


「耐えれなかったら、最後まではしない」


「わかってるよ」


俺は、金森を部屋にいれた。


そして、金森にキスをする。


金森は、体に力を込めて、必死で耐えているのがわかる。


そこから、ゆっくりしていくと果てた。


「終わりだな」


「何でだろ?今まで、こんなのなかった」


そう言って金森は、不思議な顔をしていた。


その日は、それで帰っていった。



2日後ー


また、金森がやってきた。


「はい、お代」


そう言ってお金を渡された。


また、始める。


そして、途中で、終わる。


俺は、正直ホッとしていた。


「あー。もうすぐだったのに。じゃあ、帰る」


不思議な事に、最近、金森の雰囲気が変わっていってる気がした。


俺は、金森をエゴサーチしてみた。


(最近の、カナショー、マジで可愛くなった)

(彼女できたのかな?雰囲気が柔らかくなった)

(可愛いさ出てきてキュンキュンする)


やっぱり、そうだった。


今までの冷たいカッコいいって感じの金森から、どうやら可愛らしい雰囲気に変わってきているようだった。


美麗は、これに気づいて少しは俺にヤキモチをやいてくれるのだろうか?


2日後ー


また、金森がやってきた。


「飴ちゃん、はい」


そう言って、また封筒を渡される。


キスをする。


最後まで、もう少しのところで終わった。



「あー。また駄目だった。でも、楽しかった」


そう言って、金森は出て行った。


次に来たときには、してしまうのがわかった。


はぁー。辛い。


俺は、金森が来た次の日は、京君が仕事を終えるのをいつも待っていた。


俺は、京君を抱き締めて、キスをした。


ハグ、キス友達か?なんだそれ。


まだ、体の感覚を恐怖に感じている京君に俺はその先をいっさい求めはしなかった。


ただ、金森との後に京君と眠るだけで、俺は綺麗になれている気がしていた。


2日後ー


また、金森がやってきた。


「飴ちゃん、はい」


封筒を渡された。


キスをして、とうとう肌を重ねた。


「もう、無理だよ」


金森は、俺にそう言った。


最後まで、いけた。


金森は、幸せそうに眠って帰っていった。


限界だった。


汚れてるって、前からか。


俺は、金森が帰った後、京君を呼び出していた。


この日は、酷い雨だった。傘を差しても濡れるのがわかっていたから、俺は、京君が来る前にお風呂を沸かしておいた。


暫くして、びしょ濡れの京君が、俺の家に現れた。


「傘は?」


「走るのに邪魔だったから」


子犬みたいな目をして京君は俺を見つめる。


「ゆっくりでよかったのに、急に呼び出してごめん」


「飴さんが、泣いてると思って」


俺は、京君を風呂場に連れていった。


「いいよ、して」


京君は、濡れた衣服を脱いで俺に抱きついてきた。


「体、冷たいから。先に暖めて」


俺は、京君を湯船に浸からせる。


俺は、風呂から出てベッドに横になった。


俺は、京君をずっと利用してる。


最低だ。


「飴さん、僕としてよ」


お風呂から上がった素っ裸の京君が、突然ベッドに現れた。


「駄目だよ。気持ちがないのに利用してるだけだ」


「いいんだよ。飴さんが、誰を好きでも僕は関係ない。飴さんは、お仕事だと思ってくれていいから…」


そう言って、京君に抱き締められた。


俺は、もうとめられなかった。


金森を抱いた体で、京君を抱いた。


「避妊しなくてもよかったのに」


「それは、駄目だよ」


京君をこれ以上汚したくない。


それに、俺は、美麗とじゃなきゃそれはやっぱり嫌な気持ちがあった。


でも、美麗は…。


あいつに、ちゃんと避妊させたのかな?

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