ナンパされているキレイなお姉さんを助けたら、クラスの地味な委員長だった~俺にだけ本当の自分を見せてくれるようになったけど、えっち過ぎて困ってます!~
鈴音凜
あなただけの変態さん
青春ってのは偶然の連続、ってうちの姉ちゃんが言ってた。
偶然の出会いがその後の人生を変える、だから一期一会の出会いを大切にしろ―なんて珍しく本業教師っぽい事言ってくれたっけ。
「ねえ、柚希。どうかな、これ? 特注したちょっとお高めのチャイナ服だけど似合ってる? 私の事、ちゃんと見てくれる?」
「う、うん! す、すごく似合ってる! すごい可愛い!」
「ふふっ、ありがと。でもなんで目、隠してるの? ちゃんと見てよ、私の事。スリッドのとこ、すごくこだわったんだから。ほら、こうやってすらーっとキレイに脚からお尻のラインが見えるように……」
「だー、ダメ! 女の子がそんな事するんじゃありません!!!」
だからこんな風にタイトで身体のラインを強調したチャイナ服を着た委員長―
「良いでしょ、私と柚希なんだから、私は柚希に見てもらいたいんだから。私の身体なんてもう見慣れてるでしょ? いっぱいいっぱい、私といい事したもんね?」
「変な言い方するな! 美鈴が見せつけてくるんだろ、いつも!」
「ふふっ、つれないな~、柚希は。まあ実際そうだけどさ。でも嬉しいでしょ、柚希も? 柚希はコスプレした私という女の子を観察できる、私は柚希に見てもらってストレス発散できて気持ちよくなる―すごくWinWinな関係だと思わない? てか私がお昼ご飯もお弁当も作ってあげてたし、むしろ柚希の方がWinなんじゃない?」
「……まあ確かにありがとうだったけど。いつもありがとうございました……それはそれとして美鈴は変態さんだ。やっぱり俺限定の変態さんだ」
関わりのなかったクラスの真面目委員長のヒミツの裏側を知って、毎週のように休日になると一緒にお昼ご飯食べて、その趣味と美鈴と付き合って―そんな役得も、出会いを大事にしたからなんだろう。
「アハハ、手厳しいね、柚希は……でも私、柚希にそんな感じで求められるの、やっぱり嬉しい。柚希だけの変態さんになれて、私嬉しい……柚希が居なかったら今頃もっとスリル求めて裸コートで街中うろうろしてたかもだし。もっともっと、大変なことして、それでそれで……という事で柚希、私をもっと見ろ~!!!」
「一回未遂あった⋯⋯っておいおい! 見せつけるのやめろ、強引なのは好きじゃない! 見せつけられるのは好きじゃない⋯⋯好きじゃないよ、美鈴、もう」
「え~、良いのかなぁ、柚希は? 私が裸コートで街をうろうろして、それで見ず知らずの男の人に襲われても良いのかなぁ?」
「……そんな事出来ないだろ、美鈴は」
「あの時みたいに助けてくれる
「……ああもうわかったよ! どんとこい、美鈴、やっぱり俺がすべて受け止めてやる! どんな美鈴も、美鈴のどんなところも俺に全部受け止めさせてくれ!」
……たまに役得が過ぎて罰ゲームみたいになることもあるけど。
美鈴の癖に付き合って、それで色々まずいことに……まぁでも。
「えへへ、最初からそう言えばいいんだよ、柚希! ありがと、ホント感謝してるよ、柚希には……ホントありがとね、柚希」
「……笑顔だけは純粋で可愛くて……素直になれば⋯⋯」
「ん? なんか言った? あ、えっちな事考えてたんでしょ! 柚希もたいがい、変態さんだもんね……猫耳黒ビキニに興奮する、変態さんだもんね?」
「いや、それは全人類だし、ほんで学校だったし、また懐かし……って、違う、そんなんじゃない! その……美鈴は変態さんだな、って改めて思ってた! ホント救いようのない変態さんだな、って……今のもな!」
「ふふっ、柚希は相変わらず……でもやっぱりその言葉、間違ってない。私は柚希だけの変態さん……ね?」
「……そうだな。ホント変態さんだよ、美鈴は」
こんな笑顔の可愛い美少女とヒミツの関係で結ばれてる―そんな事実は何があってもすごく甘美で嬉しくて……やっぱり楽しい。
やっぱりあの時勇気出して正解だった。偶然の出会いをちゃんと必然にかえてよかった。
「ハァハァ、柚希、息荒すぎ……パンツ越しにも柚希の熱い息、伝わってくる……アハッ♪ やっぱり柚希も変態さん……私だけの変態さん」
「……美鈴に言われたくない。俺だけの、変態さんのくせに……俺だけの、美鈴のくせに⋯⋯俺だけの美鈴だ」
スリッドの内側で美鈴の身体を見つめながら、俺はそんな事を……
考えてる余裕なんてあるかい!!!
急にスリッドで覆いやがって、エロ過ぎなんだよこの変態女が!!!
ホントもう、ずっともう……めっちゃエロいんだよ、美鈴は!
スラッとしてるのに程よくむちむちなふとももとか、汗でじんわり蒸れたパンツとか、挑発的に開いたたわわな胸元とか、ピンク色に染まるほっぺとか、俺にしか見せない艶やかな黒髪とか、ちょっと高めの身長とか、それに小さくて可愛い手とか、耳とか……何やってんだよ、ホント!!!
マジでいい加減にしろよ、この変態エロエロ女が!
たわわでえちえちな身体を惜しげもなく見せやがって、俺じゃなかったら襲われてるからな……俺じゃなかったらな! 実際襲われてたし、俺が居なかったら!
「ハァ、ハァ、ハァ……んんっ……ハァ、ハァ……」
「んんっ、激しい、柚希……アハッ♪」
「……変態! 美鈴の変態!」
「今の柚希に言われても説得力ないよ! それに罵倒されるのも結構好き。柚希に罵倒されるの、私好き……柚希が私の事ちゃんと見てくれてるみたいで大好き!」
「……ホント美鈴は変態! 救いようのない変態エロエロ女!」
「アハッ、それもご褒美、もっと私を罵って! もっともっと私を気持ちよくして!」
「相変わらず無敵かよ! このド変態が!!! もう、ど変態! 変態!」
本当にもう、本当にもう……美鈴は変態なんだから!!!
本当に変態で、変態で⋯⋯俺だけの美鈴なんだから。
―俺の名前は
そして俺をスリッドの隙間に隠しながら、アハアハと興奮してるこの女の子は綾瀬美鈴―さっき紹介した通りただの変態だ。
学校では真面目委員長の皮を被ってるけど、ずっとこんな感じのただの変態。見られるのが大好きな露出狂。
「アハッ、柚希! アハハッ!!!」
「……美鈴」
そんな変態の美鈴とこんなよくわからない、友達以上恋人未満のヒミツの歪な関係になったのは、やっぱりあの日あの偶然を偶然で終わらせなかったからだろう。
「柚希、もっと私の事見て、もっともっと……柚希にだけ全部見せるから、柚希にだけしか見せないから……だからもっともっと、私の事……美鈴の事、全部見て」
「……わかってる。もっと見せて、美鈴の事。もっといっぱい、美鈴を見せて欲しい……俺だけの美鈴、ちゃんと見せて欲しい」
「うん、うん……お願い、柚希……私は貴方だけの、変態さんだから……柚希だけなんだから、柚希のなんだから……やっぱり美鈴は柚希だけの、美鈴なんだから」
★★★
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