第36話
「知らない天井だ……」
琴美の家に監禁され……そして何者かの襲撃、桜を見たが最後、意識が途切れた僕。
そんな僕が次に目に入ったとき、僕の視界に入ってきたのは見たことないような天井。
僕が寝かされているのは布団であり、床は畳……障子なんかも見えるガチの和室。結構広い。
「どこや、ここ」
僕はなんかふわふわの布団を押しのけ、立ち上がる。
「お目覚めですか。碧衣様」
「うわっ!?」
ここがどこか……それを知るために外へと出ようとした僕に声が欠けられる。
声をかけたのは僕へと跪いている忍者のような恰好をしている男……なんかいつの間にか僕の近くにいた……こわぁ。
「えっ……えっと」
僕はどういう反応を取るのが正解なんだろうか?
いつの間にか僕のすぐ近くで跪いていた忍者っぽい格好の男へと
「突然のことで驚きかと思われますが、神崎家の当主様がお待ちです」
「と、当主……」
神崎とは僕の名字である……その当主。
え?僕の生家は当主なんていうラノベの世界に出てくるようなお偉いさんがいるような家じゃないよね?
正月は長野の方にある曾祖母ちゃんの家に叔父とか大叔父とか従兄弟とかが集まって年越しをする……そんなどこにでもあるような家だよね?
この忍者っぽい格好の男が言っている神崎家は僕の生家とは全然関係ない家……だよね?
ありえないこと……だが、幼馴染に監禁されるというありえないことを既に経験sている僕はその可能性をありえないと鼻で笑うことが出来なかった。
「私について来て頂けますか?碧衣様」
「……う、うん」
立ち上がった忍者っぽい格好の男。
その身長は2m近くありそうで、よくよく見てみると服の至るところに不自然な膨らみがあり、体も鍛えているであろうことが服の上からでもわかる。
……うん。断るなんて無理だよね。
碧衣様。
このよくわからない忍者っぽい格好をした男が僕の名前を様付けで呼んだことに対して不気味に思いながらも歩きだした忍者っぽい格好の男の後を追って僕はゆっくりと歩き出した。
あとがき
忘れていないよ?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます