第21話
ヤクザのような眼光で僕に逆ナンしてきた女の子二人を睨みつける琴美に二人はたじろぐ。
僕もたじろぐ。
「な、何あいつ……も、もう行こ」
「う、うん。そうだね……バイバイ」
「う、うん……バイバイ」
僕は自分のもとから離れていく二人へと手をふる。
相手方は僕のことを強引にデートを誘ってきたりしたわけじゃないし、そこまで目くじらを立てる必要はなかったと思うけど……。
「こ、琴美?」
そんなことを考えながら僕に抱きついている琴美の元から離れようとした僕であったが、ガッチリと琴美に掴まれているせいで彼女の元から離れられない。
「ちょっ、何?」
「あぁ良かった無事でこの世界の誰よりも魅力的な碧衣を一人きりにしちゃってごめんね大丈夫かな怖い思いはしなかったかな別に可愛くなんてない碧衣には絶対に釣り合いが取れるはずのない女の子たちに話しかけられて碧衣も不快だったよね可哀想でも安心して私がいるからごめんね私が変なことを言ったせいでこんなことになっちゃってでも大丈夫だようんこれからは私がずっと居てあげるから碧衣に見合わないカスたちはもう二度と近づけさせないからもう二度とこんなミスはしないからだからずっと一緒にいてね碧衣もさ他の女の子が私の碧衣に話しかけようなんて駄目だと思うよねそうだよねうんそうだねうんそう私だけの碧衣碧衣碧衣ずっとずっと一緒だったんだから私だけの私だけの私だけの私だけの碧衣そうだよね間違ってないよね私はおかしなこと言っていないよね碧衣があの二人と仲良く話しているように見えたのは気のせいだよね碧衣が浮気なんてするわけないよねうんわかっているよ碧衣が浮気なんてするはずがないなんてことでもごめんね私は弱い女の子だから完璧なあなたにふさわしくない女の子だから心配になっちゃうの本当にあなたが私のもののままでいるのか浮気をしていないのかどうしても聞きたくなっちゃうの安心させてほしいのそうだよねその権利はあるよねそれくらい求めてもいいよねあっているよね昔に結婚の約束をしたもんね毎年私はちゃんと聞いているけど約束は守るって言ってくれているもんね信じていいよねそうだよね私は碧衣の婚約者だよね決してあの妹にデレたりしてないよねごめんね私が無能だから未だにあの気持ち悪い女のガードを突破出来なくてでもねもう少しで突破出来るからそしたら私たち二人で暮らそうねずっと一緒二人で仲良く暮らしていこうねどうするあの女と一緒に暮らしていた家の近くなんて住みたくないよね別の街にでも引っ越しちゃおうかうんそうしようかそれが良いよね愛し合っている私たちだけの愛の巣を作ろうそれが良いうん本当にあぁそうだもうお願いだからもう一度聞かせて碧衣は私のことを愛しているよね?」
「お、おおう?」
僕は自分の耳元で囁かれる琴美の言葉に困惑し、変な声が漏れる。
ヤバいほとんど聞き取れなかった。
「うん!そうだよね!ほら、一緒に行こ?ショッピングモール」
「う、うん……」
僕は何故か悪寒を感じながら、僕の手を離そうとしない琴美に連れられ、ショッピングへと向かった。
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長文書くの頑張った……別に重くともいい!どんな子でも良い!クリぼっちでこんな小説を書いている僕に愛を囁いてくれる子はどこ?
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