第9話 乳首の話

お、俺は一体何をしている!

そう思いつつもコルンの首筋を、血管沿いに舌を這わす。

そして鎖骨をかぷっと軽く噛む。


「ちょ、ちょっといいか?」と隣からバローロ。

「ど、どうした。今いいとこなんだが」と俺。


「乳首についてだ」とバローロ。


振り向くとベッドの上でファルツの乳首をぺろぺろしている

バローロの姿があった。


「なぜ男性にも乳首があるのか」という事らしい。

女性は生まれた子供に乳を与えるためにあるのだろうが

男性の乳首は用途不明じゃないのか?との事。


そもそも、そう言う事をする時に男性は無性に『おっぱい』を

我が物にしようとする。それに対しても質問があったので

「男性としての本能」としか言えなかった。


「もしかしたら大昔は性別とか、なかったのだろうか。あっ。」とコルン。

「じゃあ大昔、性別が無かったときにどうやって子供を

 作ったんでしょうか。うっ、はぁああ」とファルツ。


「なるほど、じゃあ俺が冒険者になったら、その謎を

 解くことも一つの使命としよう」と鎖骨からさらに下へと

舌を這わす俺。


そして俺はコルンのへその辺りへと顔を埋める。


「み、見ないで」とファルツの声がしたので振り向くと。

ファルツが両足を広げ、その間に正座をしているバローロ。

ゆっくりと俺の方へ振り向くバローロ。

「ここからどうするんだ?」と少し困った顔をしていた。

俺もさっぱりわからなかったので・・・。

俺達は裸のまま一度、食卓へと座り今後の展開について

話し合う事とした。


「相手が女性ならアレをアソコになんだが・・・。」と

俺は左手の親指と人差し指で丸く穴を作り、そこに

右手の人差し指を入れる。

「そんなに簡単に入るモノなのか?」とコルンが聞いてきたので

「俺は一度、触るかな。触りながらアレを入れちゃう」と俺。

「まぁその前に結構触りまくって触りまくってる。」とも。


「じゃあ相手が男の場合も触りまくればいいのかな?アレを」

と右手を大きく上下に動かすバローロ。


「俺はどうするんだ?相手はそれで『いっちゃう』かも

 しれんが俺はどうすれば『いっちゃう』んだ?」と真剣にバローロ。


「あるにはあるがな、穴は」とコルン。

その一言に全員振り向く。

「あぁ確かにありますね、穴」とファルツ。


「俺のはいいとしてファルツのは俺の穴には入らんぞ!

 コレは無理だ!」とバローロは右手親指でファルツの

股間を指さす。


そこにはあった!腕の様なモノが!股間で右腕をガッツポーズ

してるんじゃないかと言うほどのモノが!

「み、みないでくださいぃ。おさまらないんです」と

顔に手をやり泣きそうな声で言うファルツ。


「じゃあこうしよう」とバローロ。

お前の『とある』穴で俺がする。お前は残念だろうが俺が手でしてやる。

口でやってもいいがそれすらも入らない可能性がある。


と大きく口を開ける。


「うーん」と全員。考え込む。


「あれ?ところで俺達は何やってるんだっけ」と我に返る俺。

全員からの返事が無い。

「確か俺が許嫁と会ってそこからの事?」とコルン。

「許嫁って女性だよな?」と俺。

「もちろん」とコルン。


沈黙が続く。


「寝ようか」とコルン。

「そうだね、もう寝ましょう」とファルツ。

「それが良いと思います」バローロ。


全員がベッドではなく、何故か部屋の四隅に散って

体躯座りをしながら寝た。


次の朝、全員が浴場へと向かい湯船に入る。

「酒の力ってすごいな。なんでも出来ちゃうんだな。

 俺、父上から王位を譲ってもらったら、もしかしたら

 禁酒法をつくるかもしれん」とコルン。


「ありだな」と俺。


俺達は風呂から上がり朝食をとる。

飲みすぎでとてつもない疲労感は風呂では簡単に取れなかった。

「朝からなんかボリュームがありますね」とファルツ。

「量も量だが、朝から肉攻めはきついな」とバローロ。

「俺もうスープだけでいいよ」とコルン。


なんか一気に俺達の親友的な、仲間と言うか。

親密度が一気に上がった気がした1日だった。


「要件を頼まれてくれないか?」とコルンは宿の主人に

なにやらボソボソと言っている。

「わかりました、王子。すぐに使いのモノを走らせます」


「お前んちに伝言をしてもらう。俺の手紙も添えてな。

 城に招待する旨だ」とコルン。


盛大な見送りの中俺達は宿を後にしする。

城への道中、親密度が上がったはずなのだが何故か

全員無言。しかし沈黙を破る男バローロが言う。

「どうしても気になるんだ。乳首の件」と!


そしてさらに

「そうしてこうも『おっぱい』にひかれるのか」とも。

「それは『おっぱい』全体の話でしょうか、それとも

 乳首に惹かれるという事でしょうか」とファルツ。


「俺は谷間だけで十分だな」とコルン。

「あ、わかる。別段、乳首見えなくていいんだよな。

 なんだろう。そう、山に例えると頂上は雲に隠れて

 いたほうがいい、みたいな」と俺。

「なんとなくわかる、俺も。」とバローロ。


「女性からしてみたら男性の乳首ってどう思ってるんでしょうね」

とファルツがボソリと言う。


「あぁそれ俺聞いたことないな、女性に」と俺は前世の事を

思い出しながら返事をした。


そんな話をしながら1日野宿をして、そして城へと到着した。
























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