なんでこんな面白いんだろう?悪役令嬢ループ物なんて読み慣れてるのに!!

第一話から引き込まれました。悪役令嬢が命を落とし、ヒロインが「これは乙女ゲームの世界だ」と明かすシーンなのですが、既視感があってもぐいぐい引き込まれるのは、キャラクター三人の感情が読み手に強く伝わってくるからでしょう。
悪役令嬢とされた本作の主人公リラの応援したくなる性格、助けに入ってきた攻略対象イケメンの一人であるノアのかっこよさ、そしてヒロインのはずが真の悪役であるサクラの憎々しい様子がしっかりと描かれ、読者の心を揺さぶります。

この世を旅立ったリラはその後、女神の元へ行くのですが―― この女神のキャラがぶっ飛んでいて楽しい!
本編開始後もちょくちょく現れては、いつも読者を笑顔にしてくれます。

再度ループが始まった後は、バッドエンド回避のために動くのですが、毎回どうやって回避するのかドキドキします。
攻略対象のイケメンたちも皆それぞれ魅力があります。第一章完結まで読んだ現在、私の推しは第一話に出てきたノアくんです。素直で無邪気で、ちょっと小悪魔なところもあってかわいいですよ。

攻略対象を落とすと言っても恋愛的な手練手管ではなく、リラが持つ心の広さや優しさが周囲の人々を変えていくのが、とても良いです。キャラ一人一人が人間として生きている。

「悪役令嬢ループ物」という素材も、調理法によってここまで魅力的になるのだなと教えてくれる小説です。
きっとあなたの推しが見つかるはず。ぜひ読んでみて!

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