エピローグ「タジダリ」
今より、
とある街に、仕事の上手い女の人が
人は、彼女を『タスクイーン』と呼びました。
タスクイーンは、
けれど彼女は、自分の夢を叶えようとした結果、失敗してしまい、悲しくて街を出てしまいました。
お家に帰ろうとした彼女の前に、一人の男の人が現れました。
悪役顔ながらも優しく熱い彼を、人は『ネッシンシ』と呼びました。
タスクイーンとネッシンシは毎日、毎日、喧嘩をしていました。
しかし、
やっと素直に、幸せになれた、タスクイーンとネッシンシ。
けれど、そんな二人の前には、
これは、そんな二人が、時に喧嘩、寄り道や遠回りをしながらも、進んで行く物語。
やがてパパとママになる二人の、賑やかな恋のお話です。
※
「はい。
今日は、これでおしまい」
読み聞かせをしていた女性は、膝の上に座っていた女の子にそう伝え、絵本を閉じた。
瞬間、「え〜!?」と、女の子は落胆の意を示す。
「
もっと聞かせてよぉ、
「また今度、読もっか。
ね?
それに、ほら。そろそろ、パパとママの帰って来る時間」
「ただいまー」
「
パパと違って、
「帰宅早々にディスるの
玄関で早速、繰り広げられている痴話喧嘩に、
そして、二人に向かって駆け出した睦月を追いかけ、本を置いた
窓から入り込んだ月明かりに照らされる、一冊の絵本。
そこに記されしは、『文、絵:つむら りく』の文字。
そして、タイトルは。
『タジダリ 〜ネッシンシとタスクイーン〜』
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