1.3.8 夏祭り……そしてファーストキス

 8月下旬。


 俺たちはいつものように身体洗いあっこをしていた。


 背中に柔らかい感触があった。


「優奈!? 何で洗ってるんだ!?」


「何って……おっぱいだよ」


 俺のものはすでにいきり立っている。


「真顔で何言ってるんだ!?」


「前も洗ってあげるよー」


「いや、前は勘弁してくれ。頼むから」


「もう、コウ君の意気地無しー」


「お兄ちゃん、気持ちいいですか?」


「光真君、私も上手にできてるかな……?」


 シルヴィアと結衣ちゃんがおっぱいで両手を洗っていた。


 両手におっぱいの柔らかさがダイレクトに伝わってきててやばかった。


「結衣ちゃんも上手になったね。初めの頃の初々しい感じも良かったけど今の手慣れた感じも良き良きだよ」


「お兄ちゃん、私もいるの忘れてません?」


「おう、シルヴィアも気持ちいいぞ」


 今日も天国のような柔らかさに俺は溺れるのだった。


 さすがにヤらなかったがそれでも十分やばかった。


 8月下旬。


 今日は夏祭りデートの待ち合わせをしていた。


 同じ家に住んでいるがデートの時は気分を出すために待ち合わせにしている。


 おうちデートのように例外はあるが。


 優奈とシルヴィアは文句を言っていたが埋め合わせのデートをするということで今日の2人だけの夏祭りデートを納得してくれた。


「光真君、待った?」


「お……おお……おおおお!?」


 結衣ちゃんは浴衣姿だった。


 青色の朝顔が描かれていてとても似合っていると思った。


「もー、何、その反応」


 結衣ちゃんが苦笑する。


「いや、結衣ちゃんの浴衣姿があまりにも可愛くてつい開いた口が塞がらなかったんだ。……似合ってるよ、結衣ちゃん」


「えへへ、ありがとう」


 俺たちは腹ごしらえに焼きそばを買った。


 出店のおじさんが


「カップルかい!? おまけしとくよ!!」


 と言って焼きそばを多めにくれた。


 その後、甘いものが欲しくなったのでりんご飴を買った。


 甘くてとてもおいしかった。


 次に金魚すくいをした。


 俺は3匹ほどすくったあと、ポイが破れてダメになった。


 結衣ちゃんは20匹ほどすくっていてこれ以上は出店の売り上げに影響するからということでストップをかけられていた。


「結衣ちゃん、すげえ」


「えへへ、昔ハマってて金魚すくいやりこんでたんだ」


 次に射的をした。


 まず結衣ちゃんからである。


「あのクマのぬいぐるみ欲しいなあ……!!」


 クマの巨大なぬいぐるみを指さす。1mくらいあるだろうか。


 射的のルールはこうだった。


 数字のついている空き缶が置かれており、その空き缶を落とせば数字の景品がもらえるというシステムだった。


 結衣ちゃんは5回射的をした。


 1回当たりはしたが空き缶を落とすことはできなかった。


「いやー、残念残念、結構ムズいね」


「FPSで鍛えてる俺に任せて……。っていうか1番ラブライブの花陽ちゃんの水着ver.フィギュア!? ……これは狙うしかない」


 俺は2発でフィギュアとクマのぬいぐるみをゲットした。


 射的は昔から得意なのだ。


「光真君、すごいすごい。クマのぬいぐるみありがとね」


「いやいや、フィギュアのついでだから気にしないで」


 その後、俺たちはたこ焼きや綿菓子を食べたりヨーヨー釣りやスーパーボールすくいをして楽しんだ。


 帰り道。


「いやー、今日は楽しかったね」


「うん、本当に」


「結衣ちゃん、金魚すくい得意だったんだね。意外だったよ」


「えへへ、光真君も射的すごく上手だったよ」


 そこで沈黙が場を支配する。


 無言になり見つめ合う俺たち2人。


 結衣ちゃんが目をつむる。


 俺たちは自然とキスをした。


 唇がすごく柔らかかった。


「えへへ、これでやっとだね」


 そういたずらっぽく笑う結衣ちゃんの顔は少女ではなく大人の女性の顔だった。




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