1.3.5 水着選び

 6月上旬。俺は大学で倒れた。


 理由は添い寝による寝不足だった。


 結衣ちゃん、優奈、シルヴィアの女の子特有の匂いや感触に緊張してなかなか眠れなかったのである。


 それでオールを2週間ほど続けてあまりの寝不足で倒れてしまったのである。


 授業を寝ればいいという意見もあるが給付型の奨学金を狙っているので授業は集中して聞いて良い成績を取らなければならなかった。


 それで添い寝はやめることになった。


 優奈とシルヴィアは文句を言っていたが結衣ちゃんは納得してくれた。


 入浴の時間。身体洗いあっこの時間である。


 添い寝はやめたが身体洗いあっこは継続中だった。


 本当はこっちもやめてほしかったが。


 背中に柔らかい感触があった。


 裸の女の子と混浴というだけで俺のモノはいきり立ってしまうのにさらに元気になってしまう。


「シ、シルヴィア? 何で洗ってるんだ?」


「お兄ちゃん……おっぱいだよ」


 耳元で小声でささやかれる。


「なぜ溜めた!?」


「前も洗いましょうか?」


「前はやめてくれ、頼むから」


「えー、男の子だったら役得でしょ」


 優奈が口を挟む。


 優奈と結衣ちゃんは胸で手を洗っていた。


 ダイレクトに胸の感触が伝わってきてやばかった。


「光真君、気持ちいい?」


 裸は恥ずかしいのかタオルで身体を隠していたがそれでも結衣ちゃんの豊満な身体が隠しきれるわけではなかった。


 むしろ、全裸よりエロい。


「結衣ちゃん……気持ちいいよ」


「あー、イチャつかないでくれますー? 私たちもいるのも忘れないでね」


「そうですよ、お兄ちゃん」


 こうして今日も俺たちは身体洗いあっこをした。


 思ったことはまた1つ。


 女の子の身体はどこも柔らかいんだなってことだ。


 8月上旬。


 俺たちは書道部の面々で海に遊びにいくことになったのでショッピングモールで水着を買うことになった。


 結衣ちゃん、優奈、シルヴィアそして俺の4人でショッピングモールの水着売り場に来ていた。


 俺は自分の水着を早くに決めていた。


 俺はぶっちゃけ派手すぎなければどれでも良かったのだ。


 次は女性陣だった。


 女性ものの水着コーナーに来るとやはり緊張してしまう。


 それと少し居づらい。3人は試着室に向かった。


 実際に着てみてサイズなどや俺の感想を確かめたいらしい。


「コウくーん、着替え終わったよー」


「おう、優奈。着替え終わった……の……か……」


 俺は絶句した。


 水着が白色なのはいい。


 ……だが布面積が異常に小さい水着、いわゆるマイクロビキニだった。


 胸はほぼ見えている。


「どう、どう、コウくん?」


 優奈が一回りする。


「ぶっ!?」


 尻がTバックのようになっており丸見えだったのである。


「いや、こんなの売ってなかっただろ!?」


「うん、家から持ってきた」


 俺は優奈に他の水着を選ぶよう命じた。


「着替え終わりましたよ、お兄ちゃん」


 また俺は絶句した。


 なんとスク水だったのである。


 おまけに胸元にシルヴィアと書いてあった。


「いや、こんなの売ってなかっただろ!?」


「はい、家から持ってきました」


 俺はシルヴィアに他の水着を選ぶよう命じた。


 結局、優奈は黄色のビキニ、シルヴィアは白色のビキニを選んだ。


 結衣ちゃんは時間がかかっているようだ。


「光真君、着替え終わったよ」


 結衣ちゃんの水着は花柄のワンピースだった。


 ビキニじゃないのが少し残念だったがよく似合っていてかわいいと思った。


「水原さん、それでコウくんが喜んでくれると思ってるの? コウくん相手ならビキニ一択でしょ」


「着替え直しです。今度は私たちが選びます」


 そう言って2人は結衣ちゃんの試着室に入っていった。カーテンを閉められる。


「この胸か、この胸でコウくんを誘惑してるのか!!」


「きゃっ、ちょ、ちょっとやめてよー、優奈ちゃん」


「胸の反応もいいですが弱点はこっち、耳ですね」


「ひゃあああ!? や、やめてシルヴィアちゃん。耳、耳はダメだからー」


 非常に百合百合しい空間がそこには広がっていた。


 カーテンが開かれた。


 俺はまたもや絶句した。


「……」


 結衣ちゃんは水色のフリルのついたビキニを着けていた。


 明るい結衣ちゃんのイメージにぴったりでかわいい水着だった。


「……ど、どうかな? 光真君?」


「似合ってる。……かわいいよ、結衣ちゃん」


「えへへ、ありがとう」


 海が断然楽しみになってきた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る