1.1.4 制服デート

 翌日。合格祝いとして俺と水原さんはデートをすることになったのである。


 ただのデートではない。


 制服デートである。


 もう卒業式は終わっちゃったけど3月31日までは高校生だからセーフだよな。


 俺が着ているのはよくある学ランである。


 このデートのために苦労したことがある。


 それは優奈を説得することだった。


 昨日、水原さんとデートすることになったのだが……。


「バカ! バカ! バカー!! 何で私という彼女がいるのに他の女のところにいくの!?」


「いや、優奈2番目の彼女でいいって言ったじゃん。今は1番目の彼女との時間を大切にしたいんだ」


「ぐぬぬ。じゃあ約束して」


「約束?」


「私とデートして」


「……ああ、いいよ」


 その後、俺はLINEの返信ができないことの了承もとった。


「おはよう、結城くん」


 水原さんが来た。


 水原さんの制服はブレザーでネクタイがついていた。


 ミニスカートで太ももの絶対領域が眩しかった。


 制服姿の水原さんは垢抜けしていてとても美少女でかわいかった。


 本当にこの美少女が俺の彼女だなんて今でも信じられない。


「あっ、その制服って桜台?」


「よく分かったね」


「制服かわいいって有名だよね」


「そうだね」


 今回のデートはリベンジである。


 なぜなら前回、優奈が邪魔したからである。


 映画館デートのリベンジである。


 今回鑑賞する作品は五等分の花嫁である。


 その後、俺たちは映画を見た。


 そして広場にあるクレープ屋でクレープを買った。


「面白かったねー。結城くんは誰推し?」


「一花かな。水原さんは?」


「五月ちゃんかな」


「あー、五月ちゃんかわいいよね」


「このクレープ1口食べる?」


「本当? ありがとう。いただきます」


 なんと食べさせあいっこである。


 夢にまで見たシチュエーションの一つである。


「水原さんもひ、1口食べる?」


 顔は赤いし、手は震えてるがちゃんと言えた。


「ありがとう。いただきます。……このチョコバナナおいしい」


「水原さん好きだ」


「私も好きだよ。……いきなりどうしたの?」


「無性に愛を伝えたくなってつい」


「ふふ、いつでもウェルカムだよ」


 とても幸せでもうこのまま天国に昇天してしまいそうだ。

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